Director
川崎市登戸・向ヶ丘遊園 ねもと整体&ストレッチスタジオ
根本 大
Nemoto Dai
20年の臨床経験を持つ関節ニュートラル整体の施術者。整体技術と運動指導の両面から患者さまをサポートし、長年の経験で培った知識と技術をお伝えしています。
骨盤矯正に保険が適用されない理由|制度の仕組みから正しく理解する
骨盤矯正に保険が使えると思っている方へ

骨盤矯正を検討するとき、「整骨院なら保険が使えるのでは」と思われる方が多くいます。
整骨院や接骨院は保険で施術を受けられるイメージが定着しているため、骨盤矯正も同じように保険適用されると思い込まれているケースが非常に多いです。実際に当院にいらっしゃる患者さんの中にも、「前に通っていた整骨院では腰痛で保険が使えたのに、なぜ骨盤矯正は保険がきかないのか」と疑問をお持ちの方が少なくありません。
しかし結論からお伝えすると、骨盤矯正に健康保険は適用されません。
なぜそのような誤解が広まったのか、そもそも整骨院の保険とはどういう制度なのか、この記事では制度の仕組みをわかりやすく整理してお伝えします。骨盤矯正を受けたいと考えている方にとって、保険の仕組みを正しく理解しておくことは、施術院選びの大切な判断材料になります。ぜひ参考にしていただければ幸いです。
【1】整骨院・接骨院の保険はケガにしか使えない

整骨院・接骨院で適用される保険は「柔道整復療養費」と呼ばれるもので、健康保険法に基づいた制度です。この保険が対象とするのは、骨折・脱臼・捻挫・打撲・挫傷という急性の外傷、いわゆる「ケガ」に限られています。
スポーツ中の怪我や転倒による打撲など、急性期の外傷に対して応急処置的に行われる施術が、柔道整復師の保険診療の本来の範囲です。整形外科や内科で使われる医療保険とは制度が異なり、病気や慢性症状には対応していません。慢性的な肩こり・腰痛・姿勢の悩みといった症状は、制度上この保険の対象外です。骨盤矯正もその一つです。
柔道整復師という職種は、もともと柔道の試合などで生じた骨折や脱臼を応急処置する役割を担うために制度化された経緯があります。そのため保険の設計そのものが「外傷への対応」を前提としており、施術の種類が増えた現代においても制度の根幹はその考え方を引き継いでいます。
整骨院・接骨院の数が全国でコンビニの数を超えるほど増加した現在でも、保険の適用範囲はこの原則から変わっていません。この「ケガ専用の保険」という基本を押さえておくことが、誤解を解くうえで最も重要なポイントです。
【2】慢性腰痛は保険対象外なのに、なぜ整骨院で保険が使われてきたのか?
腰痛は非常に身近な症状です。厚生労働省の調査でも、腰痛は日本人が抱える症状の中で常に上位に挙がっています。整骨院・接骨院に腰痛で通われている方も非常に多いですが、実は慢性腰痛は保険の対象外です。
保険が使えるのは、転倒や衝突など明確な原因のある急性の腰痛、いわゆるぎっくり腰のような外傷性の痛みに限られます。長年じわじわと続いている腰の重だるさ、デスクワークや姿勢の悪さから来る慢性的な腰の痛みは、制度上は保険診療の対象にはなりません。
ではなぜ整骨院で慢性腰痛に保険が使われてきたのか。柔道整復師はレントゲンを撮ることができないため、目の前の腰痛が急性なのか慢性なのかを画像で区別する手段がありません。患者さん自身も「いつからか腰が痛い」という訴えをすることが多く、現場での判断が難しい面があります。また、ぎっくり腰を繰り返している方の場合、急性と慢性が混在しているケースもあります。こうした状況の積み重ねが、慢性腰痛への保険適用が広まっていった背景にあります。
近年は厚生労働省や各健康保険組合が審査を厳しくしており、不適切な保険請求への対応が強化されています。患者さんに届く「医療費のお知らせ」に整骨院の施術内容が記載されるようになったのも、その流れの一環です。
骨盤矯正はこの慢性腰痛よりもさらに保険から遠い施術です。腰痛という症状への対応ではなく、姿勢や骨盤のバランスを整えることを目的とした施術であり、ケガとも慢性症状とも異なる位置づけになります。保険が使えないことを不便に感じる方もいるかもしれませんが、そもそも制度の設計が急性外傷を前提としているため、骨盤矯正が対象外となるのは制度的に当然の結論です。
【3】骨盤矯正が保険対象外になる三つの理由を詳しく解説する
骨盤矯正が保険の対象外となっている理由は、制度的に大きく三つあります。それぞれを詳しく見ていきます。
理由その一 急性のケガに該当しない
骨盤矯正は姿勢の改善や関節バランスの調整を目的とした施術であり、骨折・脱臼・捻挫・打撲といった急性外傷ではありません。保険診療の前提である「ケガへの対応」とは性質が根本的に異なります。
骨盤の「歪み」や「ズレ」は医学的な診断名でもなく、レントゲンで確認できる骨折とは本質的に異なる概念です。骨折であれば医師の同意のもとで整骨院での保険施術が認められる場合もありますが、骨盤矯正のように外傷でも骨折でもない施術に対してこの制度を適用する根拠はありません。制度の成り立ちから見ても、保険診療の対象にならないことは明らかです。
理由その二 柔道整復師の正規カリキュラムに骨盤矯正は含まれていない
柔道整復師は国家資格ですが、その養成学校のカリキュラムでは骨盤矯正のような手技はほとんど扱われていないとされています。柔道整復師の学校で学ぶのは主に、骨折・脱臼・捻挫などの外傷に対する整復法・固定法・後療法です。骨盤矯正はその範囲に含まれません。
多くの治療家が国家資格取得後、各種セミナーや勉強会に参加して骨盤矯正の技術を習得し、自院の施術に取り入れているというのが実態です。指導する側の治療家もそれぞれ独自の手技や理論を持っており、骨盤矯正の内容は施術者によって大きく異なります。保険診療は国家資格の正規業務範囲に基づいて設計されているため、卒後研修で習得した骨盤矯正は制度上の保険適用対象にはなりません。これは骨盤矯正という施術の価値や効果を否定するものではなく、あくまで制度上の位置づけの問題です。
理由その三 骨盤矯正という行為自体に統一された医学的定義がない
骨盤矯正は、整体・カイロプラクティック・柔道整復など様々な分野の施術者がそれぞれの手技で行っているものです。「骨盤を矯正する」という言葉は広く使われていますが、医学的・法律的に統一された定義はありません。
保険診療が認められるためには、施術の名称・内容・対象となる疾患が制度上で明確に定められている必要があります。骨盤矯正はその定義が存在しないため、制度上で保険適用を認める根拠が作れないという事情もあります。また、骨盤の「歪み」という概念そのものについても医学的には様々な見解があり、関節の可動域や筋肉のバランスの変化として捉える考え方もあれば、骨そのものの位置が変化するという考え方もあります。施術のアプローチも施術者によって大きく異なるため、保険診療の枠に当てはめることは制度上難しい状況にあります。
【4】接骨院・整骨院でも骨盤矯正を自費で提供している院がある
接骨院・整骨院の中にも、骨盤矯正を自費診療として明確に区分して提供しているところがあります。保険診療はケガへの対応として適切に運用しながら、骨盤矯正などの手技療法は実費メニューとして案内するスタイルです。
施術を受ける側の立場からすると、保険が適用される施術と自費となる施術が最初から明確に説明されている院を選ぶことが安心につながります。
受付や初回の問い合わせの段階で、何が保険対象で何が自費になるのかを確認しておくとよいでしょう。施術の内容と料金を事前に把握しておくことで、通院を始めてから「思ったより費用がかかった」という不安を避けることができます。
【5】整体院・カイロプラクティックは最初から全額自費

整体院やカイロプラクティックは、制度上そもそも健康保険の適用対象外です。これらは国家資格に基づく医療機関ではなく、自費施術を前提としたサービスとして運営されています。整体院での骨盤矯正は最初から全額自己負担であることが明確です。
料金体系や施術の内容・時間は院によって大きく異なります。
一回あたりの料金だけでなく、推奨される通院回数や期間についても事前に確認しておくと、総費用の見通しが立てやすくなります。複数の院を比較しながら、自分の症状や目的、通いやすさに合った院を選ぶことをおすすめします。
【まとめ】骨盤矯正と保険の関係を正しく知っておこう
骨盤矯正に保険が適用されない理由を整理すると、次の三点になります。
整骨院・接骨院の保険はケガへの応急処置にのみ使える制度であること、骨盤矯正は急性外傷でも慢性疾患でもなく保険制度の対象外であること、柔道整復師の正規カリキュラムに含まれない技術であり医学的な統一定義もないため保険適用の根拠が存在しないこと、以上が根本的な理由です。
制度の仕組みを正しく知っておくことは、自分に合った施術院を選ぶうえで大きな助けになります。「保険がきく」という言葉に安心感を覚えるのは自然なことですが、保険の有無よりも、自分の身体の状態に合った施術を丁寧に提供してもらえるかどうかを基準に選ぶことが、改善への近道になります。
施術を検討している方は、保険の適用可否を含めて事前に確認し、納得した上で通院を始めることをおすすめします。
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