骨盤矯正とは、仙腸関節または腰仙関節を手技でわずか数ミリ単位で動かし、本来の弾力を取り戻す施術のことです。
「骨盤矯正は意味ない」と感じたことはありませんか?その原因の多くは、骨盤矯正という言葉の定義があいまいなまま、様々な治療院で使われていることにあります。実は骨盤矯正には、仙骨と腸骨をつなぐ仙腸関節の調整と、腰椎5番と仙骨をつなぐ腰仙関節の調整という、性質の異なる2つの技術があります。この記事では、なぜ骨盤矯正が「意味ない」と言われてしまうのか、そして本当に効果のある骨盤矯正とはどういうものかを、20年以上の臨床経験から詳しく解説します。
骨盤矯正が「意味ない」と言われる本当の理由

腰痛や体の歪みに悩む方の多くが、一度は「骨盤矯正」という施術を受けてみたいと感じたことがあるのではないでしょうか。しかし実際に受けてみて「意味なかった」「何をされたのか分からなかった」と感じた方も少なくないはずです。私はこれには理由があると考えています。
一般的に「骨盤矯正」という言葉の定義は非常にあいまいで、整体院やカイロプラクティックの現場でも、実際に何をしているのかが分かりづらいまま使われています。極端に言えば、猫も杓子も「骨盤矯正」を看板に掲げている状態です。腰痛や体の歪みへの不安がある方が「一度受けてみたい」と思う心情につけ込むように、言葉だけが一人歩きしてしまっているように感じます。
では、本当の骨盤矯正とはどういうものなのか。しっかりと骨盤の調整を行っている治療院では、必ずと言っていいほど「仙腸関節」という言葉がキーワードになっています。
他社の骨盤矯正と弊社の骨盤矯正の違い

他社の骨盤矯正と弊社の骨盤矯正との違いをイラストでご説明します。他者で行っている骨盤矯正と言うのはイラストのような仙骨と肩に手を置き、全体的にひねるような矯正です。
これに対して弊社は腸骨と仙骨を抑えて微細に動かしていく調整法です。仙腸関節と言うのは、数ミリしか動かない関節と言うことを考えると、大きく動かす必要がありません。微細に動かすことが効果を最大限に上げるために弊社がこだわっている特色です。
骨盤矯正の土台になる「仙腸関節」とは?

仙腸関節とは、骨盤を構成する「仙骨」と「腸骨」をつなぐ関節のことです。背骨の土台である仙骨と、左右の腸骨(骨盤の大きな骨)の間にあり、上半身の体重を支えながら、歩行や動作の際の衝撃を分散させる役割を担っています。可動域はわずか数ミリ程度と非常に小さいのですが、この小さな動きが骨盤全体の安定性やバランスに大きく影響します。
仙腸関節にズレや動きの硬さが生じると、腰や股関節、さらには背骨全体にまで負担が波及し、痛みや歪みの原因になると考えられています。
本来の仙腸関節の調整と、よくある間違った手技の違い

仙骨と腸骨、それぞれの骨をしっかりと掴み、ミリ単位でわずかに動きをつける施術こそが、本来の仙腸関節の調整です。しかし現場でよく見られるのは、腸骨(骨盤の骨)と肩を掴み、体全体を大きくひねるような骨盤矯正のテクニックです。
これももちろん「仙腸関節の調整」と説明されますが、動作があまりに大きすぎて、実際にはどこの関節がどれだけ動いているのか、かなりあいまいな状態になってしまいます。
せっかく機械ではなく人間の手で施術を行うのですから、私たちは仙骨を大きく掴み、反対側の手で腸骨を掴んで、そこにわずかな弾力を戻すように動かすことこそが、本来の骨盤矯正だと考えています。
支点をどこに置いて施術を行うかを常に意識しなければ、腰痛の原因になっている骨盤由来の問題を本当の意味で解決することはできません。だからこそ私たちは技術研修を継続的に受け、習得した技術を実際の施術で検証し、反省と修正を繰り返すという工程を大切にしています。
「ボキッ」という音は骨盤が動いた証拠ではない
「ボキッと音が鳴ったから、骨盤が矯正された」と感じる方は多いと思いますが、これは本来の整体の考え方ではありません。音が鳴る現象を「骨がずれたり戻ったりしている」と説明する方もいますが、これは医学的に説明できるものではないのです。
仙腸関節はわずか数ミリしか動かないとされているにもかかわらず、体全体を大きくひねって「ボキッ」と音が鳴ったからといって、それを骨盤が動いた証拠とするのは無理があります。実際にこの音の正体は、単に筋肉や腱がこすれる際に生じる音にすぎません。
仙腸関節の可動域がごく小さいことは海外の研究でも指摘されており、可動性の評価自体の難しさも報告されています。私が仙腸関節を調整しても、音はほとんど鳴りません。それはもともと大きく動く場所ではないからです。
骨盤矯正のもうひとつの鍵「腰仙関節」

骨盤矯正を語るうえで、もう一つ知っておいていただきたい関節があります。それが、仙骨のさらに上、腰椎の5番目(L5)と仙骨をつなぐ「腰仙関節」です。腰仙関節は、腰椎と骨盤(仙骨)の橋渡しをする部分で、上半身の重みを骨盤・下肢へと伝える、体の中でも特に負荷のかかりやすい関節です。
海外の研究でも、この腰仙関節(L5-S1)は腰椎の他の部位と比べて独自の動きの特徴を持つことが報告されており、腰痛との関わりが深い部位として注目されています。
実はこの、仙腸関節と腰仙関節という性質の異なる2つの関節を使い分けて施術を行っている治療院は、ほとんどありません。
仙腸関節と腰仙関節、どちらが効くかは人によって違う

私たちの流派では、数十年にわたり、この仙腸関節と腰仙関節のどちらの調整がその方に合っているかをABテストのように比較しながら施術を行っています。
具体的には、まず仙腸関節の調整を行い、前屈・後屈の動きが楽になったかを確認します。そのうえで今度は腰仙関節を調整し、再び前屈・後屈の動きの変化をチェックします。
どちらの調整がより効果的かは、実感としてほぼ半々です。つまり仙腸関節の調整で十分に良くなる方が半数いる一方、残りの半数の方は腰仙関節の調整でようやく変化を感じているのです。
この事実からも、仙腸関節の調整だけを行う一般的な骨盤矯正では、本来効果を感じられるはずの半数の方に、十分なアプローチができていない可能性があると言えます。
当院での実例:仙腸関節ではなく腰仙関節が効いていたケース

当院にご来院された、海老名から通われている女性の事例をご紹介します。この方はひどい腰痛を抱えており、以前、仙腸関節専門の医療機関で施術を受けた経験がありました。ある程度、仙腸関節の矯正に効果を感じていた記憶が残っていたそうです。
当院で初めて仙腸関節の調整を行った際、「これは以前受けた仙腸関節の調整ですか」と尋ねられました。確かに私が行ったのは仙腸関節の調整でした。
しかし詳しく検査してみると、この方は仙腸関節よりも腰仙関節の調整の方に、はっきりとした反応を示していました。
その後も10回ほど通院いただきましたが、毎回、変化として現れるのは腰仙関節の調整でした。この経験から、仙腸関節の調整である程度良くなっていた方であっても、本当にその方の体に合った腰仙関節の調整をこれまで受けてこられていなかった、ということが分かります。
本当に効果のある骨盤矯正を受けるために

当院ではこのような独自の検査と施術を行っています。腰が痛い方の多くは「骨盤矯正」という言葉を頼りに治療院を探し、施術を受けていらっしゃると思います。
しかし、もしかするとそれは仙腸関節の調整しか受けていない可能性があります。また仙腸関節の調整だとしても、仙骨と腸骨をしっかりと掴んだ、本来の意味での仙腸関節の調整を受けていない可能性も十分に考えられます。
あるいは、あなたの腰痛は仙腸関節ではなく、腰仙関節由来である可能性もあります。この仙腸関節と腰仙関節を使い分ける施術は、他院ではほとんど行われていない技術です。「骨盤矯正は意味ない」と感じた経験がある方こそ、一度当院の施術をお試しいただければと思います。
よくある質問

まとめ

骨盤矯正という言葉は、今やどの治療院でも当たり前のように使われています。しかしその中身は、仙腸関節や腰仙関節をわずかに動かす繊細な技術から、体をひねって大きな音を鳴らすだけの手技まで、実は驚くほど幅があります。「意味ない」と感じてしまうのは、あなたの体のせいではなく、受けてきた施術がたまたま合っていなかっただけかもしれません。
この記事のポイント
- ・骨盤矯正とは、仙腸関節または腰仙関節を手技でわずかに動かし、本来の弾力を取り戻す施術のこと
- ・「ボキッ」という音は骨盤が動いた証拠ではなく、筋肉がこすれる音にすぎない
- ・仙腸関節と腰仙関節、どちらの調整が効果的かは人によって異なり、比較検査による見極めが重要
- ・当院では前屈・後屈の動きの変化を確認しながら、お一人お一人に合った関節を調整している
腰痛の原因は、仙腸関節だけとは限りません。もう一つの鍵である腰仙関節まできちんと検査してくれる施術院を選ぶことが、根本的な改善への近道です。今受けている骨盤矯正が本当に自分の体に合っているのか、一度確かめてみませんか。
ねもと整体&ストレッチスタジオでは、仙腸関節と腰仙関節の両方を検査し、お一人お一人に本当に効く調整をご提案しています。
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有限会社ディーエスシーエス 代表取締役根本大

ねもと整体&ストレッチスタジオ院長根本大。
・米国NSCA‐CSCS(認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト)
・健康運動指導士



