その腰痛、骨盤前傾・後傾が原因かも?

その腰痛、骨盤前傾・後傾が原因かも?

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院長 根本大

ねもと整体&ストレッチスタジオ根本院長。
整体技術と運動指導の両面からサポート!

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最終更新日2026年8月12日

デスクワークの後や朝起きたときに腰が重だるい、整形外科でリハビリを続けているのになかなか良くならない、そんな腰痛に悩んでいませんか。多くの方が「骨盤が歪んでいるのでは」と考えがちですが、実は骨盤という部位そのものは医学的にほとんど動かない構造をしています。

本当に注目すべきは骨盤の前傾・後傾のバランスであり、これを理解しないまま自己流のストレッチや整体を選んでしまうと、なかなか痛みが改善しないことがあります。

今回は骨盤前傾・骨盤後傾という視点から、腰痛の本当の原因とタイプ別の改善方法を、実際の改善事例を交えながらわかりやすく解説していきます。

骨盤の歪みという言葉に惑わされていませんか?

骨盤の歪みを説明している

「骨盤が歪んでいる」「骨盤矯正で痛みが取れる」という言葉を耳にしたことがある方は多いと思います。足を組む癖があると骨盤が歪む、片方の骨盤が上がっている、といった話も広く知られています。

ですが、これらは医学的な根拠が乏しい情報であることがほとんどです。骨盤という部位を正しく理解しないまま「歪み」という漠然としたイメージだけで対処法を選んでしまうと、姿勢の整え方もストレッチの方法も、整体院の選び方さえも方向性がずれてしまいます。

腰痛を根本から改善するためには、まず骨盤とはどのような構造で、どのように動く部位なのかを知ることが第一歩になります。

骨盤はほとんど動かない関節だった

骨盤の歪みの方向を説明

骨盤を構成する仙骨と腸骨をつなぐ関節を仙腸関節と呼びます。一般的なイメージでは、骨盤の骨そのものが大きくずれたり、ぐらぐらと動いたりするものだと思われがちですが、実際の骨格の仕組みを見てみるとそのイメージとは大きく異なります。

仙腸関節は骨盤の中でも上半身の重みを支え、地面からの衝撃を分散させるという非常に重要な役割を担っている関節ですが、体重を支えるためには関節自体があまり動かないことが求められます。そのため仙腸関節の周囲は骨間仙腸靭帯をはじめとする複数の強靭な靭帯で密に固定されており、医学的に計測すると可動域は数ミリ、角度にしてもわずか1度から3度程度しか動かないことがわかっています。

これは指の関節や股関節のように大きく曲げ伸ばしできる関節とはまったく異なる性質であり、日常生活の動作程度で仙腸関節そのものが大きくずれてしまうことは構造上考えにくいのです。

つまり「足を組んだから骨盤が歪んだ」という現象が起きているわけではなく、仙腸関節そのものはとても安定した、頑丈な靭帯に守られた関節だということです。この事実を知っておくだけでも、根拠のない骨盤矯正情報に振り回されずに済みます。

本当に注目すべきは骨盤の前傾と後傾

骨盤前傾と後傾の説明

骨盤についてもう一つ知っておいていただきたいのが、骨盤が前傾したり後傾したりする動きです。骨盤前傾とは骨盤が前方向に傾く状態、骨盤後傾とは骨盤が後ろ方向に傾く状態を指します。この前傾・後傾自体はどちらも日常的に起こる自然な動きですが、どちらかに傾きすぎてしまうと、その上にある腰椎、つまり腰の骨に負担が集中します。

腰椎は上から1番から5番まであり、特に下から2番目にあたる第4腰椎、第5腰椎と、仙骨との境目である第5腰椎と仙骨の間の部分は、骨盤の傾きすぎを補うために過剰に動きやすくなります。この動きすぎが繰り返されることで椎間板がすり減り、椎間板ヘルニアなどのトラブルにつながっていきます。

腰そのものが痛む方の多くは、実は腰椎そのものよりも、その土台である骨盤の前傾・後傾のバランスが崩れていることが原因になっているケースが少なくありません。

腹筋・背筋を鍛えれば骨盤の傾きは改善するのか?

腹筋をしている男性が腰が痛そう

腰痛について医療機関などでよく言われるのが「腹筋や背筋が弱いから腰痛になる」という説明です。では腹筋や背筋を鍛えれば骨盤の前傾・後傾は改善するのでしょうか。私の臨床経験からお伝えすると、答えは半分正解で半分誤りです。

まず腹筋運動を行っても、筋肉量自体はそれほど大きく増えません。全身の筋肉量に占める腹筋の割合はおよそ10パーセント程度とされており、毎日何百回腹筋運動を行っても筋肉量としての変化は限定的です。それどころか、すでに腰に痛みを抱えている方が腹筋運動や背筋運動を行うことで、かえって痛みが強くなってしまうケースも一定数見られます。

腰痛の改善で本当に大切なのは、腹筋・背筋を闇雲に鍛えることではなく、どこの筋肉が硬くなっていて骨盤の傾きを引き起こしているのかを正確に把握することです。

骨盤後傾タイプはハムストリングスの硬さが原因

骨盤後傾とハムストリングス

骨盤後傾を引き起こす代表的な筋肉が、太ももの裏側にあるハムストリングスです。ハムストリングスは骨盤から膝の下まで伸びている筋肉で、この筋肉が硬くなると骨盤が後ろに引っ張られ、座っているときに背中が丸まる、いわゆる猫背姿勢になりやすくなります。

特にデスクワーク中心のホワイトカラー層は長時間座り続ける生活習慣により、このハムストリングスが硬くなりやすい傾向があります。

両足をそろえて立った状態で前屈をする長座体前屈のテストで、床に手が届かない、大きく浮いてしまうという方は、骨盤後傾タイプの腰痛リスクが高いと考えられます。

骨盤前傾タイプは反り腰と腸腰筋の硬さが原因

骨盤の前傾についての説明

一方、女性に多く見られるのが反り腰と呼ばれるタイプです。スクワットなどの運動時に腰が反ってしまい、腰椎に圧迫が加わる動作になっている方や、仰向けに寝ると腰の下に隙間ができて腰が痛む方は、腰が反りすぎている可能性があります。

このタイプで硬くなりやすいのが、太ももの付け根から腰椎にかけてつながる腸腰筋という筋肉です。腸腰筋が硬く縮んだ状態になると、骨盤が前に引っ張られて過前傾となり、腰椎の反りが強くなります。

腸腰筋の柔軟性を回復させることで、体を後ろに反らす際の動きがしなやかになり、腰椎だけで無理に反りを作る必要がなくなるため、反り腰による腰痛が軽減する方が多くいらっしゃいます。

ハムストリングスと腸腰筋は、骨盤を前後から引っ張り合うような関係にあります。この太ももの前面と後面の柔軟性がバランスよく保たれていることが、骨盤の傾きすぎを防ぎ、腰痛が起こりにくい体をつくる鍵になります。

今日から始められるタイプ別セルフストレッチ

ストレッチをしている男の子

骨盤後傾タイプの方は、椅子に浅く腰かけて片足を前に伸ばし、背すじを伸ばしたまま骨盤を前に倒すように上体を前傾させるハムストリングスストレッチが効果的です。膝の裏から太ももの裏が突っ張る感覚を意識しながら、20秒を目安に左右3セットほど行ってみてください。猫背にならないよう背筋を保つことがポイントです。

骨盤前傾タイプの方は、片膝立ちになり、後ろに残した脚の付け根を前方に押し出すように体重をかける腸腰筋のストレッチが向いています。

腰を反らすのではなく、お尻から股関節の前側が伸びる感覚を意識しながら、こちらも20秒を目安に左右行いましょう。反り腰が強い方は、腰ではなく股関節の前を伸ばす意識を持つことが改善のコツです。

どちらのタイプも、痛みを我慢して無理に伸ばす必要はありません。心地よい範囲で継続することが、骨盤の傾きを整え、腰椎への負担を減らすことにつながります。

実際に改善した登戸在住30代男性のケース

ハムストリングスが硬いと腰痛になると言う説明

ここで実際にねもと整体&ストレッチスタジオで改善した事例をご紹介します。登戸在住の30代、IT企業にお勤めの男性の方です。整形外科に通院し、腰痛に対するリハビリを受けていましたが、なかなか改善が見られず来院されました。

まず私が注目したのは、それまでの理学療法ではあまり重点的に行われていなかったハムストリングスの柔軟性でした。両足をそろえて立ったまま前屈するテストを行ったところ、床からマイナス25センチという状態で、かなり硬さが強い状態でした。この方は椎間板ヘルニアもあり、ヘルニアそのものが痛みの原因と考えられていましたが、私はそれ以上に骨盤が後傾し、デスクワークによってさらに腰への負担が増えていることが本質的な原因だと考えました。

2ヶ月かけてこのマイナス25センチをプラスに転じさせることを目標に設定し、週に2回、合計8回ほど通っていただきました。毎回長座体前屈のテストを行い変化を記録しながら、ハムストリングスへのアプローチに加え、仙腸関節や股関節を中心とした関節へのアプローチも並行して行いました。その結果、1ヶ月後には痛みが半減し、2ヶ月後にはほぼ痛みが消失、前屈も床にタッチできるまで柔軟性が回復しました。

このように骨盤の傾きを引き起こしている根本の筋肉に対してアプローチすることで、単に痛みが取れるだけでなく、動きそのものが変わるため再発のリスクを大きく下げることができます。

専門家への相談を検討したいケース

腰を抑えている男性

セルフストレッチで骨盤の前傾・後傾のバランスを整えることは十分可能ですが、次のような場合は専門家への相談をおすすめします。

長座体前屈で床からの距離がマイナス20センチ以上ある場合、安静にしていても腰の痛みが引かない場合、下肢のしびれを伴う場合、市販のストレッチを続けても数週間で変化を感じられない場合です。

特に椎間板ヘルニアなど画像診断で異常が指摘されている方は、自己判断でストレッチの強度を上げると症状が悪化することもあるため、関節の状態と筋肉の柔軟性を専門家に評価してもらうことが安全です。

【まとめ】

姿勢について説明している男性

腰痛の多くは、骨盤そのものが歪んでいるのではなく、骨盤の前傾・後傾のバランスが崩れていることが根本原因です。仙腸関節はもともとほとんど動かない安定した関節であり、「骨盤が歪む」という言葉のイメージに振り回されるよりも、太ももの前後にある腸腰筋とハムストリングスの柔軟性の偏りに注目することが、改善への確かな近道になります。

タイプ別に整えるポイント

  • 骨盤後傾タイプの方はハムストリングスの柔軟性を整えることで、腰椎への負担が軽減しやすい
  • 骨盤前傾タイプ・反り腰の方は腸腰筋の柔軟性を整えることで、腰の反りすぎを防ぎやすい
  • 腹筋や背筋を鍛えるだけでは変化を実感しづらかった方こそ、長座体前屈などでご自身のタイプをチェックすることが大切
  • 登戸在住の男性のように、正しい柔軟性へのアプローチによって痛みが半減・消失していくケースは珍しくない
骨盤の前傾・後傾は、日々のセルフストレッチで整えられる部分も多くあります。しかし、なかなか改善が見られない場合や、下肢のしびれを伴う場合は、骨盤と腰椎の関係を丁寧に評価できる専門家への相談が安心です。

当院では、関節ニュートラル整体とパーソナルトレーニングを組み合わせ、骨盤の傾きを引き起こしている根本の筋肉にアプローチすることで、再発しにくい体づくりをサポートしています。腰痛でお悩みの方は、ぜひねもと整体&ストレッチスタジオへお気軽にご相談ください。

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