慢性腰痛の隠れた原因・仙腸関節の不調を解消

腰痛の大きな要因は?
腰痛で悩んでいる方が行き着く仙腸関節とは?!

不動の関節と言われる仙腸関節
医学的には動かないと言われる骨盤。その正体が分かります。
当院の仙腸関節調整について
当院では長年、仙腸関節の調整を行ってきています。仙腸関節というのは何に効果があるのかというお話からすると、腰痛には欠かせない生体に必要な技術として、仙腸関節のアプローチというものがあります。
知る人ぞ知る仙腸関節を、病院でも行っている先生がいます。医師の中でAKA(関節運動学的アプローチ)という治療法が病院でも行われております。
では仙腸関節というのはどういうものでしょうか?仙腸関節は、骨盤を構成する仙骨と腸骨を結ぶ関節で、人体の中でも特に重要な役割を担っています。この関節は上半身の重量を下肢に伝達する要の部位であり、歩行時の衝撃吸収や体重支持において欠かせない機能を持っています。
当院においても、たびたび仙腸関節を調整したいというご希望でご来院されるケースがあります。ほとんどがインターネットで腰痛の悩みを検索して仙腸関節に行き着き、興味を持ってご来院されるパターンが多いです。
このように、仙腸関節への関心は高まっており、専門的なアプローチを求める患者様が増加している傾向にあります。

仙腸関節知識診断テスト
あなたの仙腸関節に関する知識レベルをチェックします。正しい理解で効果的な腰痛改善を目指しましょう。
Q1仙腸関節の基本知識
Q2仙腸関節の構成
Q3仙腸関節の問題
Q4腰痛のメカニズム
Q5原因と発症時期
Q6調整方法
Q7診断の特徴
Q8セルフケアの可能性
なぜ仙腸関節がそこまで重要なのか?

わずか2-3mmの動きが腰痛を左右するのか?
仙腸関節は2-3mmしか動きませんが、施術により前後屈が変わります。

画像診断では発見できない機能的問題
画像検査では捉えられない機能異常のため、動作評価でのみ判断可能です。
なぜ仙腸関節がそこまで重要かということをお伝えします。
仙腸関節はたったの2ミリから3ミリしか動かない組織です。この2ミリから3ミリというのは、ほとんど動きがわからない誤差の範囲です。一般の方が信じている「骨盤が歪んだり開いたり」というのは、医学的には全く根拠がありません。ズレというのも、ほとんどないと考えた方がよいでしょう。
どちらかというと機能不全で、この2ミリから3ミリの動きが全くない場合、その上の腰椎、すなわち腰の部分が代償してしまい、腰の関節症になってしまいます。
そのような説明をしている記事はなかなか少ないと思いますが、実際に仙腸関節を調整し、仙腸関節が原因だった場合に前屈と後屈(後ろに反る動作)が楽になって、腰の負担が軽減されます。
これは2ミリから3ミリのわずかな動きでも、動きがない場合はその上の腰椎が代償してしまう重要な場所だということが分かっています。
しかし一般的には、医療でも仙腸関節は調整されていませんし、画像診断ではまず発見ができないため評価ができないと思われます。当院でも、どのように仙腸関節の不調を発見しているかというと、患者様の動きで判断しています。
仙腸関節を動かして痛みが楽になるのか、変わらないのか?
仙腸関節を動かしてみて、可動域が変わるか変わらないか?
これはレントゲンやMRIなどの画像では分からない、わずかな動きです。手で触っても、専門的な触診をしても全く分かりません。
一見神秘的なようですが、2ミリから3ミリといっても仙腸関節には複数の靱帯が走っており、決して軽視できない、むしろ最も重要な部位だと考えていただいた方がよいでしょう。
実は知られていない腰仙関節もある

仙腸関節はココ!
仙骨と腸骨をつなぐ関節で2-3mmの微細な可動域を持ち腰椎負担軽減の重要な役割を担う

腰仙関節はココ!
腰椎5番と仙骨1番をつなぐ移行部の関節で体重負荷が集中しヘルニアや分離症が発生しやすい部位
腰痛改善における二つのアプローチ

実は腰痛を改善するには、仙腸関節で良くなるパターンともう一つ大きなパターンがあります。
これを実践で行っているところは少ないかもしれませんが、腰仙関節という関節があります。
実際に現場で行っていると、仙腸関節で良くなる人が半分、腰仙関節で良くなる人が半分と考えています。どちらを行った方が楽になるのか?半々ぐらいの割合で、腰仙関節から仙腸関節の2択です。
特に分離すべり症の方は、腰仙関節の方が楽になる方が多いです。
当院において他施設で「仙腸関節の不具合だ」と言われて仙腸関節の調整を行い、その後腰仙関節も行った際に、劇的に腰仙関節で良くなったケースがあります。
つまり仙腸関節ではあまり良くならなかったが、腰仙関節だと劇的に良くなったとおっしゃっていました。
これはセラピストや整体師の技術の差ではなく、どちらもやってみて反応が良かった方を選べばよいという話です。
仙腸関節だと思ってなかなか良くならない方は、腰仙関節の方も同じように調整されると楽になる可能性もあります。
腰痛ケアにおける選択肢
仙腸関節アプローチ:約50%の患者様に効果的
腰仙関節アプローチ:約50%の患者様に効果的(特に分離すべり症)
両方のアプローチを評価し、患者様の反応を見ながら最適な治療法を選択することが重要です。
仙腸関節で改善しない場合でも腰仙関節で劇的に良くなる患者がいます。技術の優劣ではなく、個人の体に合った方法を選択することが治療成功の鍵となります。

腰痛改善の2つの選択肢
腰痛施術には仙腸関節と腰仙関節の2つのアプローチがあります。

適切なアプローチの見極めが重要
仙腸関節で改善しない場合でも腰仙関節で劇的に良くなる患者がいます。
腰仙関節とは?腰痛の隠れた原因を解説

腰仙関節は、腰椎の最下部である第5腰椎(L5)と仙骨の第1仙椎(S1)を結ぶ関節です。この関節は腰椎と骨盤をつなぐ移行部として、上半身から下半身への力の伝達において極めて重要な役割を担っています。
解剖学的に腰仙関節は前弯角度が最も大きく、体重や動作による負荷が集中しやすい部位です。そのため椎間板ヘルニアや分離症、すべり症などの病変が起こりやすい場所でもあります。
腰仙関節の機能不全は腰痛の大きな原因の一つであり、特に前屈動作や起き上がり動作での痛みと密接な関係があります。仙腸関節と同様に、わずかな可動域の制限でも全身のバランスに大きな影響を与えるため、専門的な評価と調整が必要です。
臨床現場では仙腸関節で改善しない腰痛患者の約半数が、腰仙関節のアプローチで劇的な改善を示すケースが多く見られます。
仙腸関節で腰痛が良くなるメカニズム

仙腸関節の機能改善により腰痛が軽減されるメカニズムは、代償運動の解消にあります。仙腸関節がわずか2-3ミリの正常な可動性を失うと、その上位にある腰椎が過剰に動いて代償しようとします。この代償運動により腰椎への負担が増大し、腰痛が発生します。
仙腸関節を調整することで、本来の微細な動きが回復すると、腰椎の過剰な代償運動が不要となり、腰部への負荷が軽減されます。その結果、前屈や後屈動作が楽になり、腰痛が改善されるのです。
また仙腸関節は上半身の重量を下肢に伝達する要の部位であるため、ここの機能が正常化すると体重分散が適切に行われ、腰椎への集中的な負荷が分散されます。このように仙腸関節の調整は、局所的なケアでありながら全身の運動連鎖を正常化し、根本的な腰痛改善につながります。
自分で仙腸関節を調整するのは無理

骨盤ストレッチなどフィットネスで骨盤をテーマにイベント開催をしたり、インストラクターやピラティスインストラクターも多いと思います。
ここで言われている「骨盤」というのは、骨盤のズレ、すなわち仙腸関節の調整を行っているのではなく、主に体全体の歪みをテーマに「骨盤」ということを伝えているのではないかと思います。
基本的に仙腸関節というのは2ミリから3ミリしか動かない、なおかつ専門スキルがある人でも、その2ミリから3ミリの調整ができるかどうかという範疇なので、運動でその部分を正確に動かせる人はほとんどいません。
仙腸関節が腰痛に効果があるという情報から「骨盤」という言葉が一人歩きし、いつのまにか「骨盤なんちゃら」と骨盤をキーワードに入れると集客効果があるという現状があります。
ですから骨盤=仙腸関節と思わずに、仙腸関節はできるだけ専門家に見てもらった方がよいと思います。
仙腸関節調整に対する臨床的見解
幼少期の外傷が成人腰痛の根本原因
子供時代の尻もちが仙腸関節靱帯に損傷を与え、成人後にルーズな腰の状態として捻挫のような症状が現れます。未発達な骨盤への外傷は仙骨圧迫も引き起こし、長期的な腰痛の素因となります。
仙腸関節ロック理論
ズレではなく「機能的ロック状態」
幼少期の外傷(尻もち等)が原因
成人後の腰痛として症状が現れる
私が仙腸関節を調整してきて感じることは、仙腸関節というのはズレたり動いたりするものではなく、逆にロックされているものを解除するようなイメージを持っています。
多くの方が骨盤=ズレると考えられていますが、これは前述した通り、ほとんど骨盤は動きがない関節なので、ズレているのではなくロックされていると私は考えています。
それも2ミリから3ミリ程度の微細な動きなので、そこの動きにどれだけこだわるかということを私は常に考えて施術しています。
仙腸関節由来の腰痛の原因について
仙腸関節由来の腰痛が多い一つの原因として、子供の時の転倒などの尻もちが原因だと思っています。
つまり小さい時に、まだ骨盤が弱い時に外傷によって仙腸関節の靱帯に何らかの影響を受けている方が成人になり、仙腸関節がロックされて他の腰椎に負担がかかり、腰痛になっているということです。
またそのような尻もちの外傷というのは、腰椎自体にも影響しているかもしれません。尻もちによって仙骨が圧迫されていることも多く、その結果、強い外傷を幼年期に受けている可能性も高いです。
このように仙腸関節での腰痛の原因が分かってきたのではないでしょうか?
仙腸関節が原因と思い込まないことが大切

仙腸関節アプローチの現実と他のケアやメンテナンスへの選択肢
仙腸関節アプローチへの普及における課題
仙腸関節のアプローチは私の考えではあまり普及しないのではないかと考えています。今までお伝えしてきたように、仙腸関節というのは自分でも動かせませんし、逆に自分で動かしすぎると2ミリから3ミリしか動かないところなのに、関節が外傷でルーズな人は痛くなる人もいらっしゃいます
つまり微細に動かし実際にはほとんど動いていないという矛盾した要素が孕んでいるため、高度な技術が必要になってきます。
そのような職人的な整体師や整形外科医が多いかというと難しいと思うので、仙腸関節の不具合で腰痛が起こっていると感じられた方はかなり調べて、その技術を受けていただいた方がよいと思います。
AKAなどの仙腸関節に特化した医療機関や、我々のような民間療法でも仙腸関節を長年日常的に施術をしている施設、このどちらかが私はよいと思います。
より身近な腰痛改善アプローチ

この記事を最後まで読んでいただいた方はきっと腰痛でお悩みだと思います。
そのような方にお伝えしたいのは、仙腸関節のアプローチにこだわらない方がよいということです。
実際に腰痛の原因になっているのは、太ももの後ろのハムストリングスやふくらはぎの腓腹筋の筋緊張が固くなり、腰が代償作用によって悪くなっているケースが多いです。
こちらの方のアプローチの方が腰の負担は簡単に改善できますし、極論自分でもできます。
仙腸関節の調整を受けないと治らないと思い込まれると大変だと思いますので、簡単なところから実践していただくことをお勧めいたします。
あなたにあったケア方法の選択肢の優先順位
①総合的なアプローチの検討
②プロの整体師が腰痛にすぐ効くストレッチ3選☛
③専門的な仙腸関節・腰仙関節調整
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