ねもと整体&ストレッチスタジオ根本院長。
整体技術と運動指導の両面からサポート!
最終更新日 2026年7月29日
お子さんがスポーツをがんばるほど、怪我の心配も増えていく。そう感じている保護者の方は少なくないと思います。小学生から中学生へと学年が上がり、体格も動きも本格的になってくると、膝や足首、腰など、あちこちに痛みを訴える場面が増えてきます。
練習量を減らすべきなのか、それとも根性が足りないだけなのか、判断がつかず悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。実は、練習量はそのままでも、日々の食事という切り口から怪我のリスクを下げられる可能性があります。
今回は、成長期の子供に多い怪我と、その予防につながる栄養管理について、できるだけ具体的にお伝えしていきます。
高学年になるほど増える、あの痛みの正体

小学生高学年から中学生にかけては、運動の強度もスピードも一段階上がる時期です。体つきも変わり始め、走る、跳ぶ、投げるといった動作の負荷が一気に大きくなります。同時に、骨や関節、腱はまだ成長の途中にあり、骨の伸びる部分である成長軟骨は大人の骨に比べてもろく、繰り返しの衝撃に弱い状態です。大人と同じ感覚で練習量を積んでしまうと、体のあちこちに小さな損傷が少しずつ蓄積していきます。
痛みを訴えたときにはすでに炎症が進んでいることも多いため、早めに気づき、日々のケアや生活習慣を見直していくことが重要になります。特にこの時期は身長が急に伸びる成長スパートと重なることが多く、骨が先に伸びて筋肉や腱の柔軟性が追いつかないという状態も起こりやすくなります。体の内側で起きているこうした変化を知っておくだけでも、痛みのサインに早く気づきやすくなります。
小学生・中学生に多い7つのスポーツ障害

現場で多く見られる怪我として、次の7つが代表的です。
膝の下が腫れて痛むオスグッド・シュラッター病、投球動作の繰り返しで肘に負担がかかる野球肘、腰の疲労骨折である腰椎分離症、すねの過労性の炎症であるシンスプリント、脛骨や中足骨に多い疲労骨折、いわゆる足首の捻挫である足関節捻挫、ハムストリングなど太もも周りの肉離れです。
競技を問わず、成長期特有の骨や軟骨の未成熟さが背景にあり、そこに繰り返しの負荷が積み重なることで発症していきます。
筋肉量が「怪我をしにくい体」を作る

これらの怪我に共通するのは、関節や骨にかかる負担の大きさです。膝まわりの筋肉がしっかりしていれば、走る、跳ぶ、着地するといった動作のたびに関節が安定し、地面から伝わってくる衝撃をうまく吸収しやすくなります。
特に太ももの前側や裏側、お尻まわりの筋肉は、着地の瞬間に膝が内側に入り込むのを防ぐクッションのような役割を果たしています。逆に筋肉量が不足していると、その分の負担が吸収されないまま直接、骨や腱、靭帯にかかってしまいます。
同じ練習量、同じ動きをこなしていても、筋肉というクッションがあるかないかで、関節や骨に伝わる衝撃の大きさは大きく変わってくるということです。オスグッドやシンスプリントも、筋肉がないよりはあった方が関節が安定し、膝やすねへの負担が軽くなると考えられます。
日頃から下半身の筋肉量をしっかり育てておくことが、痛みの出にくい体をつくる土台になっていきます。
骨だけを鍛えても限界がある理由

疲労骨折というと骨の弱さが原因だと思われがちですが、実際にはそれだけではありません。骨密度が十分にあるアスリートでも疲労骨折を起こすケースがあり、その背景には筋肉量の不足が関係していると考えられています。
筋肉が少ないと衝撃を吸収しきれず、骨への負荷が高まってしまうためです。
腰椎分離症も、繰り返しの動作によって発症する疲労骨折の一種です。つまり骨そのものを直接強くするのは簡単ではなくても、筋肉量を増やすことで骨への負担を減らし、結果的に怪我を予防できる可能性があるということです。
見落とされがちな栄養という視点

筋肉量を増やすには、当然トレーニングも必要ですが、その土台となるのが栄養です。サッカーや野球、バスケットボール、体操、水泳など、多くのジュニアアスリートは週に1、2回の休み以外はほぼ毎日体を動かしています。
運動量が多いということは、それだけ体を消費しているということです。栄養が追いつかなければ、体は筋肉そのものを分解してエネルギーに変えてしまうことすらあります。だからこそ、小学生のうちから栄養をしっかり摂る習慣を家庭で育てていくことが、保護者にできる大きなサポートになります。
近年の海外のスポーツ医学では、成長期の運動量に見合ったエネルギーが摂れていない状態が、怪我や発育の遅れにつながる課題として指摘されています。
ある中学生保護者からのご相談

以前、川崎市在住でサッカーをされている中学生の保護者の方からご相談を受けたことがあります。体がなかなか大きくならず、怪我が多いというお悩みでした。実はこの年代の保護者の方から、同じようなご相談を何度もいただいています。
サッカーは土日に練習試合や遠征が入ることが多く、チームで移動する時間が長くなるぶん、食事のタイミングを確保しづらいという事情があります。加えて、通っている公立中学校では学校にお茶以外の飲食物を持参できない決まりだったそうです。
朝練で体を動かしているのに、その後は給食まで水分以外を口にできない。指導者の方からも、運動量の多い生徒とそうでない生徒が同じ食事量で過ごしていることへの疑問の声が上がっています。
公立と私立で分かれる栄養サポートの差
一貫校など私立の学校では、練習前後にプロテインが支給されたり、栄養士が食事内容についてアドバイスをしてくれたりと、体づくりを学校側がサポートしてくれるケースを見かけます。補食の時間が練習スケジュールにあらかじめ組み込まれていることも多く、選手が個人で栄養を意識しなくても、ある程度は環境が整っている印象です。
一方で公立中学校の生徒は、同じように毎日練習をしていても、こうした栄養補給の環境に恵まれていないことが少なくありません。持参できる飲食物が制限されていたり、練習と部活の合間に補食をとる時間そのものが確保されていなかったりと、仕組みの面での差が体格差につながっているケースも見受けられます。
さらに中学生になると塾に通う生徒も増え、部活と塾の両立で帰宅時間が遅くなり、帰宅後にまとめて食事をとることで、翌朝の食欲が落ち、朝食が軽くなってしまうという悪循環も起こりやすくなります。
夜遅い食事は消化にも時間がかかるため、睡眠の質にも影響し、翌日の練習にまで疲労を持ち越してしまうこともあります。こうした環境の差は、本人や家庭の努力だけではどうにもならない部分もありますが、だからこそ、限られた時間の中で何をどう食べさせるかという家庭での工夫が、体づくりの差を埋める大きな鍵になってきます。
朝食を主役にする食事戦略

環境に差があるからこそ、家庭でできる工夫が大切になります。まず意識していただきたいのが、朝食を少し多めにしっかり食べることです。日中は通学や体育の授業、部活動で体を動かす時間が多いため、朝多めに摂取したカロリーも十分に消費されます。
朝からエネルギーが満たされていれば、日中の集中力や体づくりにも良い影響が出てきます。もし朝食が食べられないお子さんがいる場合、見直すべきは夜の食事です。塾から帰ってきてから量を食べてしまうと、翌朝お腹が空かないのは自然なことです。
塾に行く前に軽く食事を済ませ、帰宅後は野菜スープなど胃に負担の少ないもので空腹を紛らわせると、早く眠りにつきやすくなり、翌朝の食欲も戻ってきます。土日の練習試合が続く日も考え方は同じです。
移動時間が長く、おにぎり程度しか食べられない選手も少なくありませんが、それでは消費するカロリーに対して摂取量が明らかに不足してしまいます。できる限り試合や練習の前にしっかりした食事を済ませておくことをお勧めします。
練習前の食事タイミングという考え方

スポーツ栄養学の分野では、競技や練習の何時間前に食事を済ませておくのが望ましいかについても研究が進んでいます。
一般的には、しっかり体を動かす予定がある場合、4時間前を目安に食事を済ませておくとよいとされています。当院に来院されているマラソンランナーの方からも、レース当日は4時間前に食事を済ませ、直前にゼリー飲料で補給するのが一般的だと伺いました。
これはサッカーやバスケットボールなど、小中学生のスポーツにもそのまま応用できる考え方です。練習が朝9時からであれば、前日は早めに就寝し、逆算して早起きし、朝食をしっかり済ませておく。競技直前にゼリー飲料などで補食するのも有効ですが、土台となるのはやはり朝の食事です。
分食と食材選びで整える体づくり

朝からしっかり食べる体質にしていくには、1日の食事を2回、3回とまとめるのではなく、分食のように計画的に配分していく視点が役立ちます。夜は食べ過ぎないよう軽めにし、お子さんが食べやすいものを用意してあげることが、無理なく続けるコツです。
朝は、ご飯と味噌汁に、肉や魚などのたんぱく源、そして果物までそろえられると理想的です。たんぱく質の重要性は近年よく知られるようになりましたが、炭水化物が不足すると、体はエネルギーを補うために筋肉そのものを分解してしまいます。
筋肉を落とさないためには、たんぱく質だけでなく炭水化物もしっかり摂ることが欠かせません。また、果物には結合組織を強くする働きがあるとされ、怪我の予防や疲労回復の面でも役立ちます。
子供が好んで食べやすい食材でもあるので、食卓に取り入れやすい栄養素のひとつです。忙しい朝でもバナナやヨーグルト、おにぎりなど、手に取ってすぐ食べられるものを常備しておくと、時間がない日でもエネルギー切れを防ぎやすくなります。
水分についても、練習中だけでなく練習前からこまめに補給しておくことで、体の動きやすさや疲労の回復スピードにも違いが出てきます。
【まとめ】

高学年になるにつれて怪我が増えていくのは、成長期の体に運動の負荷が積み重なっていく、ある意味自然な流れでもあります。ですが、練習量を無理に減らさなくても、日々の食事という切り口から怪我のリスクを下げていける余地は確かにあります。
食事から怪我のリスクを減らすポイント
- 骨だけを強くしようとするのではなく、筋肉量を育てることで関節や骨への負担そのものを減らす
- 成長に必要なエネルギーと運動で消費する分のエネルギー、その両方を食事でしっかり補うことが土台になる
- 朝が苦手なお子さんの場合は、まず夜の食べ方や時間を見直すところから始める
- 夜を軽く整え、朝にエネルギーを集めるという配分の工夫で、体づくりの土台は少しずつ変わっていく
- 特別な食材やサプリメントに頼らなくても、日々の小さな積み重ねがお子さんの体を守る力になる
お子さんの体づくりや怪我の予防についてお悩みの方は、ぜひねもと整体&ストレッチスタジオへお気軽にご相談ください。
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