その座り方、腰に爆弾を仕掛けているかも?整体師が警告する3つのNG姿勢

ねもと整体&ストレッチスタジオ院長根本大
川崎市登戸・向ヶ丘遊園の「ねもと整体&ストレッチスタジオ」院長 根本大。20年の臨床経験を持つ関節ニュートラル整体の施術者。健康運動指導士・米国ストレングス&コンディショニングスペシャリスト。整体技術と運動指導の両面からのサポートしており、長年の経験をお伝えしています。

腰痛の方は多くが姿勢の問題も抱えており、椅子の座り方一つで腰への負担が増大するということをお伝えしたいと思います。
当院では長年、整体の施術をしながら生活習慣や運動習慣を患者様に指導し、単にその場の痛みを楽にするだけではなく、再発予防や根本改善ということを心がけてきました。
今回の記事では、その中で注目すべき腰の負担を減らす座り方についてお伝えしていきたいと思います。
NG姿勢①:背もたれに寄りかかりすぎる「だらけ座り」
NG姿勢①:背もたれに寄りかかりすぎる「だらけ座り」

多くの方がイラストのような姿勢をしていると、姿勢が悪いのは明らかだと思います。
体の力が抜けただらけた姿勢を取ると、腰にももちろん良くないと思います。
では、なぜこの座り方をしてしまうのかということも、後ほどお伝えしていこうと思いますが、姿勢を維持するのに重要なのは筋力などの体力的な要因です。しかし、意外にも筋肉があっても姿勢が悪い人というのは多くいらっしゃいます。
その点で、姿勢を維持するためにどのようなことを心がけたらいいのかということを考えていきたいと思います。
NG姿勢②:骨盤が後傾する「仙骨座り」
NG姿勢②:骨盤が後傾する「仙骨座り」

よくない姿勢の代表として、骨盤が後傾してしまう猫背・巻き肩の姿勢です。
この姿勢は背骨全体に負担がかかり、腰はもちろん首もストレートネックのような姿勢を自ら癖として行ってしまっています。
このような姿勢になる理由として、太もも裏のハムストリングスの拘縮が大きな要因になっています。また、背中の筋肉も関係しており、運動機能の低下からくる根深い問題があります。
NG姿勢③:脚を組む「ねじれ座り」
NG姿勢③:脚を組む「ねじれ座り」

この脚を組む姿勢も一般的に良くないと言われています。ただし、私はこの脚を組む姿勢を一概に否定する必要はないと思っています。
それは、多くの方が右足を上にして組む癖があると思いますが、この座り方は利き足だけで組む方が多いからです。
体のバランス的に、右足で組んだら今度は左足で組むといったことを行うだけで、体のバランスの崩れを防ぐことができると思います。
デスクワーク歴10年でも腰痛ゼロの人がやっている椅子の座り方の秘密

腰痛にならない座り方として、シンプルに背もたれに寄りかからず背筋を伸ばして座る姿勢が基本です。しかし、パソコン作業などをしていると、どんどん体が前のめりになっていくと思います。
日本人は世界の中でも最も座っている時間が長いと言われています。まず、当たり前のように座っている時間が続いているときに、30分に1回立つということが大切です。
姿勢をまっすぐすることが大切ですが、体が硬い方はまっすぐすることで余計に体が緊張することもあります。そのため、姿勢を良くすることが大切なことは間違いないのですが、まず30分に1回立ち上がって座り直すという習慣をおすすめしたいと思います。
腰痛の8割は座り方が原因!?20年で4万人を見た整体師が明かす真実

座っているときに30分に1回立つということは、腰の負担を軽くし、血流を心臓に戻す大切な習慣です。
私がお客様にお伝えする方法として、30分経ったらテーブルの片付けをしておく、1時間経ったら立って室内を歩いたり、トイレに行く。このようにこまめに立つことが、座り方にこだわるよりもすぐにできることです。
どんなに姿勢を気をつけても、長時間座っていれば姿勢は乱れ、その姿勢を意識するあまり背中や腰の筋肉も過剰に緊張してしまいます。
その負担を減らすために定期的に立つこと、そして腰が痛い人は立ったままスタンディングデスクで仕事をするということも賢明な選択だと思います。
椅子の高さを2cm変えるだけ|腰への負担が半減する科学的な座り方

オフィスで実践できる方法として、椅子の高さを変えるということも効果的です。
その変化も大きく変える必要はなく、2cmから5cm程度変えることで腰に与える負担も変わってきます。
高さを変えられる環境であれば、椅子自体の高さを定期的に変えることも試してみてください。
きっと同じ高さでずっと作業をするよりも、腰の負担は減ると思います。
『無理に骨盤を立てる』は間違い?整体のプロが教える本当に正しい椅子の座り方
ポイント①:骨盤の「ニュートラル」ポジションをお尻を高くすることで変える

疲れてくると自然と骨盤が後傾し、猫背の姿勢になってしまいます。これでは腰の負担が強くなります。
しかし、多くの方は骨盤を立てて姿勢を良くしようと意識しすぎています。骨盤が自然に立つように、お尻の下に骨盤用のクッションを当てることです。
そうすることで自然と骨盤が立ちやすくなり、腰の緊張も緩和していきます。
ポイント②:椎間関節に負担をかけない角度調整

座っているときは骨盤が後傾し、背骨も丸くなりがちです。
しかし、無理に骨盤を前傾しようとすると腰の負担が強くなります。
腰の筋肉を触ってみて緊張しているようだったら、無理にまっすぐにしようとすることは避けてください。
姿勢をまっすぐ意識するあまり、腰の筋肉が余計に緊張してしまいます。
ポイント③:筋肉ではなく骨格で座る技術
ポイント③:筋肉ではなく骨格で座る技術

私は筋肉よりも骨格に重点を置いた指導を心がけております。
筋肉は圧倒的に数が多く、〇〇の筋肉を意識すると考えても認識しづらい傾向にあります。
それよりも、腰椎を曲げずにいかに座るかということだけ考えていただくと、シンプルで理解しやすいと思います。
筋肉も骨についていることから、骨の意識を高めることで筋肉も自然と調整ができるはずです。
1日8時間座る人必見|椅子での『3点接地法』で腰痛が消える理由

腰の負担を減らす『3点接地法』についてご説明します。
上からご説明すると、頭の位置が前にあると姿勢が崩れています。耳のラインと肩のラインと骨盤のラインがまっすぐになるように意識すると、姿勢が良いと言われています。
① 頭の位置を肩のラインに合わせる
② 疲れたら背もたれに腰を当て、背骨をまっすぐにする
③ 骨盤が後傾しないように、お尻の安定した接地を意識する
この3つの意識で姿勢が整います。
整体に通っても治らない腰痛、実は椅子の座り方意外に原因があった

私もこの整体の仕事に20年間従事していますが、整体でご来院されている方にも、常に姿勢の意識を持っていただけるようなアドバイスをさせていただいております。
日常動作で誤った姿勢や動作をしていては、いくら整体で整えてもそれ以外の時間は私が見ていないので、効果が半減してしまいます。
人間の記憶は長く保てないことから、ご来院されるたびに体の修正とともに、関節という消耗品をいかに長持ちさせる体の使い方をしていただけるかということを念頭にした施術を行っております。
年齢とともに腰椎も椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症、分離症など経年劣化により変形も強まっていきます。
それに抗いながら、少しでも腰の負担を減らし、健康的な生活を送れるような腰へのコンディショニングを保っていけるかということが大切ではないかと考えております。
腰が痛くなる前に!整体師が実践している予防的な3つのエクササイズ

よく私の患者様にも「腰が痛くなったら何をしたらいいですか?」という質問を受けることがあります。
しかし、自分で腰が痛くなったのを調整するのはなかなか難しいはずです。間違ったやり方を行ってしまうと痛めてしまうので注意が必要です。
私がおすすめするのは下肢の3つのエクササイズです。
① 段差で行うカーフレイズ10回+10秒アキレス腱ストレッチ
② 椅子に肘をついて3cmの屈伸10回+ハムストリングスストレッチ
③ 椅子に肘をついて足を広げて3cmの屈伸10回+ハムストリングスストレッチ
この3つのエクササイズは、直接腰ではなく下肢の拘縮を改善できるものです。腰痛の最初の原因が下肢の問題なので、まずそこを重点的に行うことで再現性の高い成果を上げることができると思います。
座った瞬間に腰が楽になる|ねもと整体式・椅子の使い方

お尻に骨盤のクッションを当てることを前述のしましたが。クッションを半分に折って仙骨あたりに当てても効果があります。
既製品の骨盤クッションよりも、自分でクッションの高さや硬さを調整できることから、座布団やクッションを半分に折って当てることが最適だと思います。
お金もかけず、ご自分の腰の負担を減らすという視点から、100均のクッションでも十分効果があると思います。
目的はお尻の高さを少し高くすることで、骨盤が自然と立ちやすくなり、腰が曲がるのを自然に矯正してくれます。
デスクワーカーの9割が知らない|椅子と腰痛の意外な関係性

私のお客様で楽天の社員の方がいらっしゃいます。二子玉にある楽天の本社には、従業員向けに昇降式スタンディングデスクを10年前から導入していました。イトーキのメーカーだったと思いますが、このスタンディングデスクは腰の負担を減らすのに最適なようです。
接客があり立った状態で仕事ができない楽天銀行の部署ですら、スタンディングデスクがあるとお話しされていました。つまり、座っている状態でも微妙な角度を常に自分で調整できるということが、最も腰の負担を減らす方法ではないかと思います。
日本人は座っている時間が最も長い生活をしているため、30分に1回立つということがいかに大切かということもお伝えしました。しかし、仕事中に他の社員やスタッフがいる中で定期的に立っていたら、どうしても目立ってしまいます。
そこで可能であれば、スタンディングデスクを使ったり、机の上に段ボールのような台を設置することでスタンディングデスクの代用にされている大学の先生もいらっしゃいました。
このように、椅子にこだわるよりも長い時間同じ姿勢でいないということが大切です。また繰り返しになりますが、座っているよりも立っている時間を増やした方が腰への負担は減っていくと思います。
そういえば、机を作っている企業様に以前、従業員向けの出張整体を行っていたことがあります。そこの会社の社長さんの机がまさにスタンディングデスクで驚いた記憶があります。
ドイツでは従業員が多い会社には、法律でスタンディングデスクの設置が義務付けられているということです。理由は一定数の人がどうしても腰痛持ちのため、スタンディングデスクがあるということが企業にとって必要だということを感じました。
最近ではテレワークの方も多く、自宅でご自身で椅子を選べる環境になってきていると思います。椅子選びの参考にしていただければ幸いです。
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