はじめに:整体に対する誤解を解く

ねもと整体&ストレッチスタジオ院長根本大
川崎市登戸・向ヶ丘遊園の「ねもと整体&ストレッチスタジオ」院長 根本大。20年の臨床経験を持つ関節ニュートラル整体の施術者。健康運動指導士・米国ストレングス&コンディショニングスペシャリスト。整体技術と運動指導の両面からのサポートしており、長年の経験をお伝えしています。

この動画では、腰痛と股関節痛の関係性について解説されています。
主なポイント:
腰痛と股関節痛は密接に関連しており、多くの場合セットで痛みが現れます。股関節には前後、上下、開閉、回旋など6通りの動きがありますが、どこかの動きが制限されると、腰がその代償として過度に動くことになります。
腰は1〜2cm程度の動きでも、繰り返されることで金属疲労のような現象が起こり、ぎっくり腰やヘルニアの原因となります。腰や骨盤は自分でケアすることが困難ですが、股関節は自分でストレッチやスクワットなどのエクササイズが可能で、可動域の維持もできます。
また逆のパターンとして、腰のヘルニアによる神経圧迫が座骨神経痛を引き起こし、お尻や太ももの痛みとして現れることもあります。
結論: 腰痛と股関節は双方向の関係があるため、両方をセットで考える必要があります。腰痛に悩む方は、股関節のエクササイズを行うことが効果的な自己ケア方法となります。
なぜ?あなたの慢性腰痛は一向に良くならないのか?驚くほど多い原因を徹底解明

整体院と聞くと、「ひどい腰痛をゴッドハンドの先生がすぐに治してくれる」というイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。最近では、SNSで腰痛が速攻で良くなるような動画が話題になり、そのような思い込みを持つ方が非常に増えています。
しかし、現実はそう単純ではありません。マーケティングノウハウの普及により、プロ仕様の動画が作られ、一般の方が信じやすい「腰痛速攻改善」の印象を与えてしまっているのが現状です。
実際のところ、腰痛一つをとっても原因は一つではなく、整体の技術+体の使い方や運動習慣が予防・改善のために重要になります。そこで今回は、予防重視の視点から、特に股関節と腰痛の関係について詳しくお伝えしていきます。
なぜ股関節と腰痛は同時に起こるのか? 股関節の動きが腰に与える影響

股関節は6方向に動くようになっており、この動きが悪くなると腰に負担がかかります。例えば、変形性股関節症が進行して関節が硬直し固まってしまうと、しゃがむことができません。
では、物を取るときにどのような動きをするでしょうか?背骨を曲げるしかありません。背骨を繰り返し曲げていると、徐々に腰痛が発症します。
このように、股関節の動きが悪い方は、腰の負担が増えるのは必然と言えるでしょう。
右側・左側どちらか片方だけ痛む理由

股関節は右と左両方に痛みが出る方は少なく、どちらかだけ痛むという方が多いです。ただし、変形性股関節症で人工関節に手術される方は、片方手術してももう片方が悪化していくケースも多く、片方だけ痛みが出ていても、反対側も悪化している可能性が高いと考えた方が良いでしょう。
重要なのは、なぜ右が痛くなるのかと考えるよりも、股関節左右両方の動きでどこが動きにくくなっているのかを考えることです。
例えば、日常的にしゃがむ動作一つでも両足で必ずしゃがみますよね。それが右が痛いとすると右の原因ばかり考えてしまいがちですが、左の動きを良くしたら、右の負担が軽くなると考えてみてください。
腰痛から股関節痛が起こるケース

先に腰痛から発症し、徐々に股関節が痛むケースもあります。神経の痛みは腰の神経の圧迫で起こり、股関節あたりにも違和感を訴える方がいらっしゃいます。
つまり、股関節と腰痛の問題になる腰椎はセットで考えなければいけません。
腰と股関節が痛い原因と病気との関係
腰と股関節が痛い病気として考えられるのは:
変形性股関節症
腰椎椎間板ヘルニア
腰部脊柱管狭窄症
仙腸関節障害
特に女性の場合、ホルモンバランスの変化や骨盤の構造的特徴により、腰と股関節の痛みが同時に現れやすい傾向があります。
改善のためのストレッチと運動法 なぜ股関節を中心にアプローチするのか?

腰痛と股関節の痛みが同時に出ている方は、特に股関節を中心にアプローチすることをお勧めします。
なぜなら、自分で腰椎を調整することはストレッチでは難しく、腰椎のレントゲン上の構造は、ほとんど回旋運動がないことから、自分でひねってしまうとかえって腰痛が悪化する方も多いからです。
それに比べると、股関節の調整をして腰痛が悪くなることは少ないです。股関節は大きく関節が動くので、本来動きやすい関節です。症状が出る方は、この動きが1割2割動きが悪くなるだけで症状が発症してしまいます。
股関節の6つの動きを理解する
股関節の動きは以下の6つです:
屈曲・伸展:足を上げる動きと下ろす動き
内転・外転:足を内側に寄せる動きと外側に開く動き
内旋・外旋:足を組む動きとあぐらの動き
この6つの動きを組み合わせてストレッチを行うのが理想的ですが、できるところから始めることで、股関節の違和感や腰痛が緩和する可能性があります。
歩くだけでは痛みは解消しない理由
腰痛や股関節に痛みがある場合、長時間歩いたり走ったりすると痛くなる方が多いです。これは代償運動として、十分に動きに余裕がない状態で動いているため、腰に負担が来ているということです。
ですから、腰痛や股関節の痛みを少しでも楽にしようとしたら、関節を積極的に痛くない範囲で動かすことがポイントです。
効果的な改善法:ストレッチ+筋トレの組み合わせ なぜ両方必要なのか?

考え方としてはストレッチ+筋トレです。一般的にはどちらかに偏るケースがほとんどですが、必ず両方を組み合わせてセットで行う方が良いでしょう。
ストレッチの効果:可動域を広げる
筋トレの効果:支持性を高める、支える力を強くする
この両方の要素が慢性的な痛みを改善するために必要です。
実践のポイント:狭い範囲から始める
腰痛や股関節痛を改善するためのストレッチ・筋トレの考え方は、狭い範囲から行うことです。
ある程度まで行くと痛みがあっても、そこに行く前の狭い角度だったら動けることもあります。動作に慣れてくるので、狭いところから行い、余裕が出てくると自然に広がっていきます。
おすすめの筋トレ:スクワット

筋トレに関してはスクワットがおすすめです。スクワットも狭い範囲から行い、徐々に角度を広げていきます。
ただし、年齢によってはリスクがあるので、狭い範囲で繰り返し行っても筋肉の維持や向上ができることを覚えておいてください。
テレビでも話題!ためしてガッテンでの腰痛・股関節アプローチ
テレビ番組「ためしてガッテン」でも腰痛と股関節の関係が取り上げられ、話題になりました。番組では、股関節の柔軟性が腰痛改善に重要であることが紹介され、多くの視聴者が関心を持ちました。
あなたの慢性腰痛が治らない本当の理由と根本改善への4つの重要ポイント
腰痛の原因は腰椎過可動性による腰痛の発症メカニズムにあります

腰椎の過度な動きによる腰痛は、椎間関節や椎間板への過負荷が主因です。腰椎の屈曲・伸展・回旋運動が正常範囲を超えると、椎間板の線維輪に微細損傷が生じ、髄核の変性や突出を引き起こします。
また、腰の過剰な動きは、椎間関節の関節包や靭帯の過伸展により炎症性疼痛が発生します。何度も何度もぎっくり腰を繰り返してしまう方は、もう取り返しのつかない状態になっています。
腰の大切な靭帯が完全に切れてしまっているのです。一度破綻した靭帯は二度と元には戻りません。あなたの腰椎はもはや不安定な状態で、常に危険にさらされているのです。
これらの深刻な病態が複合的に作用し、一生続く腰痛地獄の始まりとなってしまうのです。
骨盤矯正は仙腸関節機能障害に対する高度な徒手療法が必要です。

骨盤である仙腸関節は微細な他動運動のみを行う関節で、強固な靭帯により安定化されており、意識的な可動は困難です。
仙腸関節機能障害では関節面の微小な位置異常や周囲筋群の緊張により、あなたを苦しめる腰痛や股関節への激痛が容赦なく襲いかかります。
徒手療法による関節モビライゼーションは関節包内受容器を刺激し、疼痛抑制や筋緊張緩和効果をもたらします。
しかし、仙腸関節への施術は極めて繊細で危険を伴います。施術者の技術レベルや患者の病態に応じた適応判断が生死を分けるほど重要であり、素人の自己流ストレッチでは絶対に改善しません。
むしろ、間違った方法で悪化の一途を辿ってしまうのです
ハムストリングス短縮による骨盤後傾が最も腰椎疾患発症リスクを高めてしまいます。

腿裏のハムストリングス短縮は骨盤後傾の主要因となります。ハムストリングス(大腿二頭筋、半腱様筋、半膜様筋)は坐骨結節から起始し、膝関節と股関節をまたぐ二関節筋です。
これらの筋群を硬いまま放置し続けることは、あなたの体にとって致命的な選択です。
短縮した筋肉が坐骨結節を下方に無情に引っ張り、骨盤を後傾位へと歪ませてしまいます。
骨盤後傾により腰椎前弯が失われ、椎間板は前方への恐ろしい負荷に耐え切れなくなり、腰背筋群は限界まで緊張し続けます。さらに恐ろしいことに、股関節屈曲制限により代償的に腰椎屈曲が異常に増加し、ぎっくり腰や腰椎椎間板ヘルニア・分離症・すべり症という深刻な腰痛疾患の発症リスクが急激に高まってしまうのです。
今すぐハムストリングス柔軟性改善に取り組まなければ、手遅れになってしまいます。
股関節の硬さが引き起こす腰痛と膝痛の恐怖を事前に予防しましょう。

あなたの股関節が硬くなってしまうと、腰に恐ろしい負担がかかってしまいます。前かがみになる時、本来なら股関節が曲がるべきなのに、硬い股関節の代わりに腰が必死に曲がろうとします。
その結果、腰の椎間板という大切なクッションが潰され、激痛が走るのです。
反対に股関節が後ろに伸びなくなると、腰が異常に反ってしまい、腰の関節同士がぶつかり合って痛みを生じます。
さらに恐ろしいことに、股関節が左右に動かなくなると、骨盤が傾き、腰が歪んでしまうのです。
股関節周りの大切な筋肉たちが弱くなると、腰・骨盤・股関節の美しい連携が完全に崩壊してしまいます。
腰はもはや支えを失い、常に不安定な状態に陥ってしまうのです。
そして最悪なことに、この股関節の硬さは腰痛だけでは済みません。膝にまで深刻な痛みをもたらしてしまうのです。今すぐ股関節のケアを始めなければ、取り返しのつかないことになってしまいます。
まとめ:予防重視で根本改善を目指す

慢性腰痛の原因として股関節の動きの悪さが関わっているケースは非常に多く見られます。「腰痛だから腰だけ」「股関節が痛いから股関節だけ」という考え方ではなく、体全体のバランスを考えることが重要です。
重要なポイント:
股関節と腰椎はセットで考える
右側・左側関係なく、両方の動きを改善する
ストレッチと筋トレを組み合わせる
狭い範囲から始めて徐々に広げる
予防重視の継続的なケアが大切
SNSで話題の「すぐに治る」方法に惑わされず、根本的な改善と予防を重視したアプローチで、長期的な健康を目指していきましょう。
痛みでお悩みの方は、無理をせず専門家に相談することも大切です。一人ひとりの症状や体の状態に合わせた適切なアプローチを見つけることが、真の改善への近道となります。
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