「歩けるけど痛い」ぎっくり腰、その正体と対処法を徹底解説

「歩けるけど痛い」ぎっくり腰、その正体と対処法を徹底解説

はじめに:ぎっくり腰になった瞬間の不安と疑問

ねもと整体&ストレッチスタジオ院長根本大

ねもと整体&ストレッチスタジオ院長根本大

川崎市登戸・向ヶ丘遊園の「ねもと整体&ストレッチスタジオ」院長 根本大。20年の臨床経験を持つ関節ニュートラル整体の施術者。健康運動指導士・米国ストレングス&コンディショニングスペシャリスト。整体技術と運動指導の両面からのサポートしており、長年の経験をお伝えしています。

腰に手を当てている30代の女性

ぎっくり腰をやってしまった、そんな時に今自分の腰がどのような状態になっているのか気になる方が多いのではないでしょうか?何とか歩けるが地獄のような激痛で、腰の骨がずれてしまったのではないか?骨折しているのではないか?そのような不安を抱える方が多いと思います。

私は2007年から川崎市でねもと整体&ストレッチスタジオを運営し、これまで数多くのぎっくり腰患者さんを診てきました。その経験から、今回はぎっくり腰の正体と、自宅でできる対処法、そして再発予防までを詳しくお伝えします。

特に「歩けるけど痛い」という状態は、患者さんにとって最も判断に迷う状況です。

病院に行くべきか、安静にすべきか、それとも動いた方がいいのか。この記事を読めば、その疑問が解消されるはずです。

ぎっくり腰の正体とは?医療機関で「異常なし」と言われる理由

「歩けるぎっくり腰」への具体的対処法

腰に手を当てている50代の男性

もしあなたが今「歩けるけど痛い」という状態であれば、それは比較的軽度のぎっくり腰である可能性が高いです。しかし、油断は禁物。ここからの1〜2週間の過ごし方が、回復の速度を大きく左右します。

回復期間の目安と注意点
一般的な筋膜性のぎっくり腰であれば、1週間から2週間で回復します。この期間は用心深く過ごし、完全に回復するのを待ちましょう。

よくあるのが、痛みが少し楽になったところで「もう大丈夫だろう」と油断し、重い物を持ったり急な動作をしたりして再発するパターンです。そうするとまた1週間から2週間の期間がかかってしまうため、完全に回復させることが何より大切です。

やってはいけないNG対処法:良かれと思ってやる間違い

NG③:ゴルフやテニスなどの競技を再開(複数画像

ゴルフをしている男女

多いのが趣味のゴルフやテニスに完治しないうちに参加してしまうことです。これらの競技は付き合いで予定を入れることから、痛みが多少残っていても、やってしまうケース多いです。完全に治ってから復帰しましょう。

ぎっくり腰への正しい心構え:即効性を求めない

腰に手を当てている40代の男性

これまでお伝えした対処法を実践すれば、ぎっくり腰への対応は十分にできます。しかし、ここで重要な心構えをお伝えしておきます。

「何かをしたら一瞬で痛みが楽になる」という魔法のような治療法を期待される方が多いのですが、残念ながら筋膜の傷は何をしても劇的に早く回復することはありません。

筋膜の修復には時間が必要です。これは切り傷が治るプロセスと同じで、自然治癒を待つしかありません。治療やケアの目的は「治癒を早める」ことではなく、「治癒を妨げないこと」「痛みを軽減すること」にあります。

むしろ、この痛みの期間を「ぎっくり腰を再発しないためにはどうしたらいいか」を真剣に考える機会にしてください。痛い今だからこそ、生活習慣の改善に本気で取り組めるはずです。

ぎっくり腰体質を放置する恐ろしい末路

ぎっくり腰を何度も繰り返していると、将来的に恐ろしい問題に発展する可能性があります。
それは腰椎椎間板ヘルニアへの進行や、慢性腰痛への移行です。繰り返す筋膜の損傷は、周辺組織にも負担をかけ続けます。

特に椎間板は、繰り返される負荷によって徐々に変性し、ある日突然ヘルニアとして症状が現れることがあります。

しかし、ご安心ください。ほとんどのぎっくり腰体質の方は、体の使い方に問題があるだけで、その癖を日常的に改善していけば、ぎっくり腰体質から抜け出すことは十分可能です。

ぎっくり腰を予防する体の使い方の極意

物を持ち上げている男性

腰を曲げすぎない動作の習慣化
ぎっくり腰予防の最大のポイントは「腰を曲げすぎないこと」です。
ピンと来る方もいると思いますが、実際に徹底することは簡単ではありません。実際、私の患者さんの中でも、体の使い方を意識している方でさえ、定期的にぎっくり腰を繰り返すケースがあります。

一般の方の場合、わずか数cmの不用意な動作で痛めてしまうのがぎっくり腰の怖いところです。

例えば:
洗面台で顔を洗う時の前かがみ
靴下を履く時の中腰
床の物を拾う時の不意な動き
くしゃみをした瞬間
朝起きて体を起こす時

これらの何気ない動作が、積み重なって筋膜に負担をかけ、ある瞬間に限界を超えてぎっくり腰を引き起こします。

具体的な予防動作

顔を洗っている女性

物を拾う時は、腰を曲げるのではなく、膝を曲げてしゃがむようにします。顔を洗う時は、片手を洗面台について体を支えます。靴下を履く時は、椅子に座って行います。

このような小さな工夫の積み重ねが、ぎっくり腰のリスクを大幅に減らします。

まとめ:痛みを学びの機会に変える

腰に手を当てている女性

つまり、あらかじめぎっくり腰をどのように対策していけばいいのかということを常に念頭に置いていれば、腰痛や椎間板ヘルニアなどの重症な腰痛のリスクもかなり減らせるはずです。

痛みが強い今だからこそ、本気でぎっくり腰や腰痛に向かい合う絶好の機会です。この経験を無駄にせず、将来の健康的な生活のために、今日から体の使い方を変えていきましょう。

もし自己管理だけでは不安な方、再発を繰り返している方は、専門家のアドバイスを受けることをお勧めします。当院では、関節ニュートラル整体という独自の手法で、根本的な体の使い方の改善をサポートしています。

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