バーベルスクワットでぎっくり腰になる主な原因

弊社は川崎市登戸と向ヶ丘遊園で、ねもと整体&ストレッチスタジオという整体院を長年行っております。
整体とパーソナルトレーニングの両方のサービスを行ってきていることから、今回はバーベルスクワットでぎっくり腰になる原因について私の経験をお伝えしようと思います。
私は整体院の施術だけではなく、エニタイムフィットネス4店舗と高校や大学の筋トレのトレーナーとしても長年活動してきました。
ジムや部活での筋トレは一般の方よりもより重量を上げてパワーを上げたいと上昇志向の人が、過度に腰に負担をかけて痛めてしまうケースというのを度々見てきました。
その際に一番重要なのはトレーニングのフォームです。
このトレーニングの体の姿勢を変えていかないと、ぎっくり腰を繰り返してしまいます。
そしてトレーニングのフォームがしっかりできていない方は体に必ず問題点があり、トレーニング以外の日常的な動作でも腰に負担をかけてしまう方が多いということも感じています。
つまり、バーベルスクワットのフォームを改善することで日常的にも腰の負担が減少し、腰痛やひいてはぎっくり腰の予防になると考えていただけると幸いです。
ハムストリングスとアキレス腱の硬さと腰への代償動作

ぎっくり腰をしてしまう方の多くが、腰の問題でぎっくり腰をやってしまうと考えられると思います。
もちろんそれも間違いではないのですが、なぜ腰に負担がかかるのかということを考えなければなりません。
結論をお伝えすると、ハムストリングスとアキレス腱の硬さが腰への代償動作につながり、腰の筋膜が損傷してしまうというのが結論です。
つまり、痛めてしまっている腰をどうこうしようとしている限りは、あなたのぎっくり腰の体質は変わりません。
なぜ腰に負担をかけているのかというのが、私の長年の見解では、前屈に影響するハムストリングスと、しゃがむ動作に影響する足首の硬さ、すなわちアキレス腱の硬さが腰の負担を強めていると考えていく必要を感じます。
体幹の安定性不足による腰椎への負担

前述した通り、下肢の柔軟性が低いと腰椎が動きすぎて腰を痛めてしまうということは、皆さんも分かっていただけたかと思います。
もう1つは、腰が過剰に曲がってしまう原因というのは、腰椎自体も安定性がないということも考えなくてはいけません。
特にバーベルスクワットに関しては、自重でのスクワットと全く別物だと考えなければいけないでしょう。
自重でのスクワットは多少フォームが完璧でなくても腰の負担は少ないのですが、バーベルを担いでいると数センチ腰を反ったり曲げたりしてもぎっくり腰をやってしまいます。
そのため私がおすすめするのは、改めて体幹トレーニングを行うこともいいのですが、バーベルスクワットの際に体幹をしっかり意識してスクワットを行っていただくことが最も大切だと思います。
今まで指導してきたアスリートでもスクワットは下半身のトレーニングという意識が強いことから、体幹の強化や意識というのが希薄になっていたと感じています。
一般の方はなおさら、バーベルスクワットは下半身のトレーニングという認識より、全身のトレーニング、すなわち腹筋も含めてのトレーニングという意識が重要だと思います。
ぎっくり腰になった時の応急処置とNG行動

まずぎっくり腰になってしまった時に考えなければいけないのは、何かを施してぎっくり腰をすぐに治すという考えはリスクしかないと考えてください。
ぎっくり腰の状態はもうすでに痛めてしまっていることを考えると、自分でストレッチをしたりマッサージをしたりすれば良くなるということは難しいでしょう。
また整体や鍼灸に行けば良くなると考えている方も多いと思いますが、もちろん楽にはなると思いますが、その症状自体は1週間か2週間かかるということをまず認識していただければと思います。
応急処置としては腰を動かさないというのが鉄則です。
腰の負担を減らすということを考えると、1つは固定です。コルセットをするのが最も楽だと思います。なければ骨盤ベルトでも構いません。腰をしっかり守るように固定することで痛みが少し楽になるケースが多いです。
もう1つはキネシオテープなどを使って腰にテーピングをすることです。
これも難しく考えないで、痛いところにテープを何箇所か貼ってみてください。動かして少し楽であればテーピングも効果があります。
繰り返しになりますが、やってはいけないのは腰を動かすことです。マッサージやストレッチも筋肉を動かしてしまいますし、ましてや筋トレやスポーツをしてしまうということも損傷を悪化させる原因になるので、絶対にやらないでください。
バーベルスクワット時でのぎっくり腰を予防する方法

予防の仕方としてフォームが重要なのはお伝えした通りですが、パーソナルトレーニングなど専門的な指導を受けていない方がまず行っていただきたいことをお伝えします。
それは重量を重くしないで、軽い重量から行っていくということが大切です。
バーベルスクワットに必要な動作というのを考えると、一番ウォーミングアップで適しているのは軽い重さでスクワットの動作をするということです。
バーベルを担ぐ前にまず自重でスクワットを行い、ご自分ができるボトムポジションまでのスクワットも有効です。
負荷がかかっていないのでバーベルスクワットよりも深くしゃがめるはずです。
まず予備動作として体の感覚をつかむためにも、軽い負荷、例えば20キロのバーのみを担ぐスクワットや、全く負荷をかけない自重のスクワットで数回行い、関節の動きと筋肉を温めるウォーミングアップという動作をしっかり行ってみてください。それだけでも腰を痛めるリスクはかなり減ると思います。
正しいフォームと股関節の使い方

正しいフォームについてシンプルにお伝えすると、腰はできるだけ曲げない方がいいということを覚えておきましょう。
そして股関節はしっかり曲げる動作を意識することが大切です。
実は股関節がしっかり屈曲していけると腰は曲がらなくなります。
逆に股関節が使えていないと、その分、腰の限界がくると曲がってしまうようになります。
特にバーベルを担いでいると不自由に感じるところもあることから、股関節の動きが普段から意識できていない方は一瞬でも腰を曲げてしまうと痛めてしまう可能性が高いです。
トレーニング前のモビリティチェック

バーベルスクワットはバーを肩に乗せて行うトレーニングです。
その際に腰の屈曲をしてしまう方は、実は肩甲骨の使い方にも問題があります。
つまりスクワットを行う前に、肩甲骨の柔軟性が低い方は肩甲骨自体も内転しやすいようなウォーミングアップをするべきだと思います。
もう1つは、しゃがむ動作に関係するのは足首の柔軟性です。
これも個別性がありますが、足首が硬い方は事前にチェックして少しでも可動域を向上できるようなウォーミングアップを取り入れるべきです。
特に足首はやるかやらないかでスクワットの1回での可動域が変わってきますので、日々のトレーニングでチェックしながら少しでも可動域をスムーズに動かせるようにアップした状態でスクワットに取り組んでいただければと思います。
全身の連動性を改善するJoint Neutral Seitai

弊社で行っている整体の関節整体についてもご紹介いたします。
まず整体とは、ストレッチでできない関節包の中の手技によるアプローチです。
例えばぎっくり腰をやりやすい方は、腰の靭帯が伸びてしまって動かしすぎてしまう傾向にあります。
しかし手技による施術を行うと気づくことがあります。
それは腰の上の胸椎、もしくはその下の骨盤(仙腸関節)といった上と下の関節が少しでも動きが減少していると、腰を代償してしまうということです。
多くの方がストレッチポールなどで自分で背骨に当ててコロコロ転がしたりしている方が多いと思います。
しかし胸椎や仙腸関節というのは自分で動かせるところではありません。
もしあなたがしっかりとしたエクササイズをしているのに、ぎっくり腰体質が改善しないという方でしたら、プロの整体の技術を定期的に受けることでその体質を改善する可能性があります。
パーソナルトレーニングで再発防止

この記事は私がいる川崎市だけではなく、全国の方がご覧になっていると思います。
もしバーベルスクワットで不安な方は、近くの経験豊富な方のパーソナルトレーニング指導を受けることをおすすめします。
実はバーベルスクワットは奥が深く、安全で効果的なトレーニング指導ができるパーソナルトレーナーというのがかなり少ないと思います。
パーソナルトレーナーというのは比較的新しい職種で、私は20年経験がありますが、最近のパーソナルジムのトレーナーというと数年のレベルが多いからです。
10年以上やっている方というのも限られてくると思いますが、経験年数や指導された人数を把握することで、経験値もある程度分かってきます。
またパーソナルトレーナーを選ぶのに1つ基準になるのが資格です。パーソナルトレーナーになる際に教育団体というようなものがあり、国際的な世界標準のライセンスを取得しているトレーナーは、ガイドラインに沿った安全なトレーニング指導ができるケースが多いです。
そのあたりもチェックしてトレーナーを選ぶと、比較的安心してパーソナルトレーニング指導が受けられると思います。
よくある質問
ぎっくり腰後、いつからスクワット再開できますか?
ぎっくり腰後、いつからスクワット再開できますか?

ぎっくり腰をやってしまった後にいつからスクワットを再開していいのかという私の見解をお伝えします。
結論からお伝えすると、完全に痛みがなくなってから再開してくださいということです。
分かりやすいのは、スクワットの動作を自重で行った際に痛みがあるのか、また前屈や後ろに伸展する動作を行った際に違和感が残っていないのかというのをチェックしてください。
少しでも痛みがまだある時は、再開してしまうとまた悪化してしまう可能性があるので、できれば腰の負担が少ないレッグエクステンションやレッグカールなど膝関節だけの下肢のトレーニングもあるので検討してみてください。
Q:トレーニングベルトで予防できますか?

A:トレーニングベルトはとても効果的な予防策です。
ただし普段から全ての重さに対してトレーニングベルトを使用してしまうとベルトに頼ってしまうので、
最初はベルトに頼らず、少し重量が上がった際に安全策としてトレーニングベルトを使用した方がベストだと思います。
Q:腰に違和感があってもスクワットは続けるべき?

A:腰に違和感があった際は、スクワットを無理して行う必要はないと考えております。
下半身のトレーニングはスクワットだけではなく、腰の負担がもっと少ない足のエクササイズは多くあります。
ネットでも検索すると出てくると思いますが、腰の負担がない膝関節のみの下半身トレーニングは安全性が高いと思います。
Q:整体とパーソナルトレーニング、どちらを先に受けるべき?

A:この質問はタイミングによると思います。私のところでは両方行っているので、ぎっくり腰の方にはまず整体をおすすめしております。
痛みが楽になってきたら再発予防のために正しいフォームの習得が必要です。その際にはパーソナルトレーニングをおすすめしております。
Q:自宅でできるセルフケアはありますか?

A:腰を痛めてしまう方は、日々の生活の中でも運動習慣というのを導入していただくとリスクが減ります。
セルフケアとしては筋トレよりも負荷が軽いハーフスクワットやクォータースクワットはおすすめです。
スクワット自体は中2日空けていいといったトレーニング業界の常識があります。
しかしバーベルスクワットをやっている方にとっては、ハーフスクワットやクォータースクワットの自重トレーニングはもはやトレーニングではなく、ウォーミングアップ程度だと思います。
フォームのチェックにもなるので、スクワットを生活の中でも取り入れ、フォームも完璧にしていきましょう。
Q:何回くらい通院すれば改善しますか?

A:ぎっくり腰は1週間から2週間で自然に良くなるのですが、整体を集中的に通うこともおすすめです。
回数は症状によりますが、普段意識が高くない方でも、整体を受けていただくことで関節包の引っ掛かりが改善し、動きが良くなり、腰の痛みも楽になるケースが多いです。
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