子供のスポーツ障害の多くは、一度の強い衝撃によるケガではなく、成長軟骨への繰り返し負荷が積み重なって起こる「オーバーユース障害」であり、適切な整体とセルフケアによって予防できる、というのが本記事の結論です。骨と腱のつなぎ目にある成長軟骨は、周りの骨よりもやわらかく、8歳から15歳頃の身長が伸びる時期にもっとも負荷に弱くなります。野球肘やオスグッド病、成長期特有の腰痛は、この成長軟骨に同じ動作の負荷が繰り返しかかることで発症しやすく、痛みを我慢させたまま練習を続けさせることは、今の頑張りと引き換えに将来の大きな怪我のリスクを積み上げてしまうことにもなりかねません。
私自身、2006年から15年ほど日本大学レスリング部のトレーナーとして活動してきた中で、大学生選手の腰痛や肩の痛みの多くが、実は小学生・中学生の頃からの体の癖の積み重ねであることを痛感してきました。今回は、川崎市登戸の当院が大切にしている「子供のためのスポーツ整体」の考え方を、根拠となる研究とあわせてお伝えしていきます。
こんな様子、お子さんに見られませんか?

・練習後にひざや肘を痛がる
・朝起きると体が固まっている、動き出しがぎこちない
・階段の上り下りをつらそうにしている
・以前より練習中の動きが小さくなった、疲れやすくなった
・「痛い」と言わなくなったが、明らかに動きをかばっている
こうした様子は、お子さんが体からのサインを発している状態かもしれません。成長軟骨(骨端線)は骨そのものよりやわらかく、繰り返しの負荷にとても弱い組織です。整形外科領域の報告では、小児のスポーツ外傷のおよそ半数が使いすぎによるオーバーユース障害であり、こうした障害は成長軟骨に負荷が集中しやすい8歳から15歳頃に多いとされています。同じ動作を繰り返すスポーツほど、この時期の負担が集中しやすくなります。
その痛みを「成長痛」で片付けていませんか?

子供の体の痛みは「成長痛だから仕方ない」と考えられがちですが、実際には筋肉や関節の使い方の癖から生じているケースが多くあります。
特に近年増えているのが、一年を通して一つの競技だけを続ける「早期専門化」による障害です。専門医の報告でも、年間を通して同じ競技を続けることで同じ成長軟骨に負荷がかかり続け、オーバーユース障害の代表的な原因になっていると指摘されています。
イメージとしては、同じ場所を毎日同じ力で叩き続けているようなもので、体に回復する時間を与えられないまま、小さなダメージが積み重なっていくということです。
15年間のレスリング部トレーナー経験から見えたこと

私は2006年頃から15年ほど、日本大学レスリング部のトレーナーとして活動してきました。レスリングは非常に激しい競技で、多くの大学生選手が腰痛や肩の痛みを抱えながら競技を続けていました。そうした選手たちを見ていく中で、実はその体の癖は小学生や中学生の頃から始まっており、それが積み重なってさまざまなスポーツ障害へと発展していくのだということを痛感しました。
私がいつもお客様にお伝えしているのは、太もも裏のハムストリングスやふくらはぎ、アキレス腱といった部分が、競技をしている選手ほど硬くなりやすく、それが膝や腰への負担を強めているということです。これは感覚的な話ではなく、慢性腰痛の患者とそうでない人を比較した研究でも、ハムストリングスが硬い人ほど骨盤や腰椎の動きが制限され、腰痛と関連しやすいことが確認されています。
太もも裏の硬さは腰の症状として現れることが多く、「腰が痛い」と訴えるお子さんの多くが、実は太もも裏の硬さに根本原因を持っているケースを数多く見てきました。だからこそ、小学生のうちからスポーツ障害を防ぐために、体の柔軟性を重視した指導を行っています。
当院が大切にしている「動ける体」への調整

一般的な整体は、筋肉を緩めていくリラクゼーション寄りの施術がほとんどです。しかし、スポーツの練習や試合では、体を「戦闘モード」に整える必要があります。これはリラクゼーションとは異なり、動きやすい状態へと体を調整していくということです。
私たちは日本大学レスリング部の寮にも定期的に出向き、選手のコンディショニングに対応してきました。整体で痛みのある部分をケアしながら、再発予防のためのストレッチも合わせて指導する。これこそがスポーツに必要とされる整体だと自負しています。
関節の動きを整えるという考え方

関節の動きを調整していくというのも、当院ならではの特徴です。多くの整体では筋肉に対するストレッチやマッサージが中心ですが、筋肉を緩めすぎてしまうと、かえって力が出しにくくなることが分かっています。
実際に、試合や練習の直前に長い時間をかけて筋肉をぐーっと伸ばすストレッチを行うと、瞬発的な力や跳ぶ力、蹴る力といったパフォーマンスが一時的に落ちてしまうことが、複数の研究をまとめた分析でも報告されています。せっかく体をほぐしたつもりが、直前だと逆に本来の力を出しにくくしてしまう、ということです。
そこで私たちは、筋肉そのものを伸ばすことよりも、関節の動きを高め、動きをスムーズにすることを重視しています。関節の可動性を引き出しながら、筋肉はいつでも力を発揮できる状態を保つ。そのため、表面を強くマッサージするような施術はあえて行っていません。さらに仕上げとして、PNF(固有受容性神経筋促通法)を用いて、体の螺旋運動をスムーズに行えるよう調整していきます。
セルフケアを教えないと持続力が低下する理由

当院では施術も行っていますが、スポーツ整体として選手を調整する際に特に意識しているのは、選手自身に「自分で体を手入れする」という意識を持ってもらうことです。
練習で疲れてくると、どうしてもトレーナーに体を委ねきってしまいがちです。しかしトレーナーへの依存が強くなりすぎると、かえって日々のセルフケアがおろそかになってしまうことがあります。
私自身、以前は施術を中心に行っていた時期がありましたが、選手のそばに24時間付き添えるわけではありません。実際に、選手自身のケア意識が下がった時期に、思わぬ怪我につながってしまった経験も記憶に残っています。
そうした経験から、現在では「痛める前に予防する」という意識づけを選手にも伝えると同時に、具体的なセルフケアのやり方についても常にアドバイスするようにしています。お子さんの場合も同じで、施術だけに頼るのではなく、ご家庭でできる簡単なストレッチや体の使い方を身につけてもらうことが、痛みを繰り返さず、長くスポーツを続けるための一番の土台になります。
よくある質問
Q1. 病院と整体、どちらに行けばいいか迷います。中学生でも筋力トレーニングをして大丈夫ですか?

A1.骨折や靭帯損傷が疑われる強い痛みや腫れがある場合は、まず整形外科の受診をおすすめします。そうした急性のケガではなく、繰り返す痛みや動きの硬さ、姿勢の癖が気になる場合は、整体でのケアが向いています。判断に迷う場合も、まずはご相談いただければ状態を確認した上でお伝えします。
Q2. 施術は痛いですか?怖がってしまわないか心配です。

A2.強く押したり、ボキボキと関節を鳴らすような施術は行っていません。関節の動きを引き出す優しい調整が中心のため、小さなお子さんでも安心して受けていただけます
Q3.試合前や大会前でも施術を受けて大丈夫ですか?

A3.問題ありません。むしろ大事な試合の前こそ、体を戦闘モードに整えるための調整が効果的です。当日のコンディションに合わせて、動きやすさを引き出す施術を行います。
まとめ

子供のスポーツ障害は「成長痛だから仕方ない」ものではなく、成長軟骨への繰り返し負荷が原因で起こる、予防可能なオーバーユース障害であることがほとんどです。痛みのサインを見逃さず、早い段階で体の使い方の癖を整えていくことが、お子さんが長くスポーツを続けるための一番の近道になります。
- ・子供のスポーツ外傷の約半数はオーバーユース障害
- ・成長軟骨は8〜15歳頃にもっとも負荷に弱い
- ・ハムストリングスの硬さは腰痛と関連することが研究で確認されている
- ・直前の強いストレッチは瞬発力を一時的に落とすことがある
- ・当院は筋肉を緩めるより関節の動きとセルフケア指導を重視
「うちの子の痛みは大丈夫なのか」と迷ったときは、成長期だからこそ早めのケアが将来の怪我を防ぐということを、ぜひ知っておいてください。川崎市登戸の当院では、15年以上のトップアスリート帯同経験をもとに、お子さん一人ひとりの体の癖に合わせた調整を行っています。
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有限会社ディーエスシーエス 代表取締役根本大

ねもと整体&ストレッチスタジオ院長根本大。
・米国NSCA‐CSCS(認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト)
・健康運動指導士



