「学校の健康診断で側弯症と言われました」と、保護者の方が不安そうにご来院されるケースが少なくありません。
側弯症と診断されたからといって、病気だと考え込む必要はないというのが、20年以上お子さんの体を見てきた私の考えです。当院にいらっしゃるお子さんを見ていても、すぐに手術が必要になるケースは少なく、腰痛やスポーツの障害につながっているケースも多くはありません。世界最速のウサイン・ボルト選手も側弯症です。背骨の形そのものより、体がどう動いているかを見ることのほうが、ずっと大切だと考えています。
ただし、診断は整形外科で受けるのが前提です。痛みやしびれがあるときは、早めの受診が必要です。このページでは、そのうえで整体とセルフケア、トレーニングで体の動きを整え、腰の負担を減らした2人のお子さんの事例を、実際の経過とともにご紹介します。
なぜ側弯症と診断されても、考え込む必要はないの?

小学生のうちに健康診断などで側弯症と診断され、当院にご相談に来られる方が多くいらっしゃいます。
実は、側弯症と診断されても、本当に手術が必要になったり、スポーツに障害が出たり、腰痛の原因になっていたりするケースは、当院で見てきた限りでは稀です。今回は、なぜ側弯症と診断されても病気と考え込む必要はないのか、私の考えをお伝えします。
理由は、大きく3つあります。
・健康診断で指摘されて、すぐに手術が必要になるケースは少ない
・背骨に曲がりがあっても、痛みなく動けているお子さんが多い
・大切なのは、背骨の形よりも、体の動き
次の章から、順にお伝えします。
健康診断で指摘されたら、すぐに手術が必要なの?

健康診断で背骨の曲がりを指摘されて、すぐに手術をしなければいけないというケースは、かなり少ないと思います。手術を検討するのは、曲がりが大きく、進行が続くような場合に限られます。
曲がりの大きさや、これからの成長の残りによって、方針は変わります。最終的な判断は、必ず整形外科で受けてください。
側弯していても、痛みなく動けるお子さんは多い?

当院で、健康診断で背骨の曲がりを指摘されたお子さんの体を確認すると、前屈、後ろへの伸展、左右の回旋、左右の側屈という6方向の動きをすべて見ても、痛みが出ないケースがほとんどです。
側弯の程度には差があります。それでも、多少曲がっていても、痛みがまったく出ていないお子さんが多くいらっしゃいます。
ただし、痛みがなければ何もしなくていい、という意味ではありません。動きの硬さが残っていると、成長やスポーツの中で、腰への負担がたまりやすくなります。この点は、後ほどご紹介する事例でお伝えします。
先に整形外科を受診してほしいのは、どんなとき?

側弯症の診断は、レントゲンで行います。整体院ではできません。当院の考え方は、整形外科で診断を受けたうえで、経過観察と並行して体の動きを整えていく、というものです。
早めに整形外科を受診してほしいケース
・学校の検診で指摘されただけで、まだ診断を受けていない
・背中や腰に、強い痛みや続く痛みがある
・しびれや、足に力が入りにくい感じがある
・短い期間で、背中の左右差が目立ってきた
考え込む必要がないことと、放っておいていいことは違います。診断と経過観察は整形外科、体の動きを整えるのは当院、という役割分担で考えていただければ安心です。
世界最速のウサイン・ボルト選手も側弯症?

世界最速のウサイン・ボルト選手が側弯症であることは、広く知られています。それでも、他の要素で補い、世界一の記録を出しました。
整体院などで「側弯していますね」と言われて、悪いことのように気にされている保護者の方は多いと思います。しかし私は、側弯しているから良くない、という一般的な見方に疑問を感じます。側弯していても、それをその人の体の形と捉え、他の要素でカバーできれば、スポーツ選手として十分に活躍できます。ボルト選手は、その一番の事例だと思います。
研究でも、運動との関係が報告されています。イタリアの研究チームが、軽度の思春期特発性側弯症のお子さん511人を12か月追跡した観察研究では、スポーツをしていないお子さんのほうが、曲がりが進行するリスクが約1.6倍、装具が必要な段階に達するリスクが約1.9倍という結果でした。観察研究のため、スポーツが原因だと断定はできません。それでも、「側弯症だから運動は控えたほうがいい」とは言えないことを示しています。
背骨の形より、動きを見ることが大切なのはなぜ?

背骨の曲がりが見つかったときの医療での対応は、経過観察、装具療法、側弯症に特化した運動療法、そして進行した場合の手術が中心です。世界の専門学会SOSORTのガイドラインでも、成長期の特発性側弯症に対する保存療法として、装具療法と、側弯症に特化した運動療法が柱に整理されています。
一方で、日常の動きの硬さや、腰や背中にかかる負担まで細かく見て、具体的な改善策を提案してもらえる機会は、あまり多くないのではないでしょうか。
動きを確認して、可動域を広げることで、腰や背中の負担を減らすことは十分にできます。手術のように大がかりなものではなく、整体や、ご自宅でのストレッチなどのセルフケアで取り組めます。曲がりの角度そのものを変えるものではありません。それでも、動きやすさと、腰への負担は変えていけます。
事例1:腰痛で来院した中学2年生の女の子

中学2年生の女の子が、腰痛があり、健康診断で側弯症と診断されてご来院されました。確認すると、前屈はマイナス20センチ程度で、柔軟性がかなり低く、しゃがむ動作もできないほどでした。
| 時期 | 経過 |
|---|---|
| 取り組み | 週1回の整体の調整と、自宅での毎日10分のセルフケア |
| 4回の施術後 | 腰痛を感じなくなった |
| 3か月後 | 前屈で指が床につく、プラスの状態になった |
柔軟性の回復には、3か月かかりました。早い時期にご来院いただけたことで、若さという利点が結果に表れた事例です。
※個人の経過であり、すべての方に同じ結果をお約束するものではありません。
事例2:サッカーをする高校1年生の男の子

高校1年生の男の子が、側弯症が気になってご来院されました。サッカーをしていて、練習や部活でのウエイトトレーニングの際に、腰を痛めがちとのことで、再発予防が目的でした。
体を確認すると、足首がとても硬く、かかとをつけたままでは、まったくしゃがめない状態でした。
| 時期 | 経過 |
|---|---|
| 取り組み | 週1回の整体と、自宅での毎日10分程度のトレーニング(ケトルベルを使ったスクワット、デッドリフト、ワンハンドローの3種目) |
| 3か月後 | 腰の痛みを感じなくなった |
| 現在 | 月2回の整体で、再発を予防している |
柔軟性を高めると同時に、サッカーのアジリティにも耐えられる筋力を高めたことが、再発しにくい体づくりにつながりました。
お子さんの筋力トレーニングについては、2014年に国際的な専門家グループが、適切に計画され、資格のある指導者のもとで行えば、安全で有益だとする合意声明を発表しています。
※個人の経過であり、すべての方に同じ結果をお約束するものではありません。
当院でできること:整体、セルフケア、パーソナルトレーニング

当院では、整体の施術と、毎日10分のセルフケアをおすすめしています。さらに、パフォーマンスの向上や、怪我の予防という観点から、ジュニアアスリートのパーソナルトレーニング指導も行っています。
止まっているときの状態だけでなく、動きの中で、背骨、特に腰にどのように負担をかけているのかを見ることが大切です。動作を修正しなければいけないケースが、ほとんどです。ランニングドリルや、アジリティのフォームの改善まで、パーソナルトレーニングで行えるのが当院の特徴です。
・整体
・ストレッチ
・筋力トレーニング
・ランニング動作
・ジャンプ動作
これらを、1か所で施術や指導できる施設は、多くはないと思います。
よくあるご質問
Q. 側弯症と言われたお子さんに、運動やスポーツをさせても大丈夫ですか?

まず、前屈、後ろへ反る伸展、左右の回旋を、その場でお子さんにやってもらってください。そのときに強い痛みがなければ、様子を見ながら運動をさせても大丈夫なケースが多いです。まったく痛みがないお子さんも多いので、まずはこのチェックから始めることをおすすめします。ただし、装具をつけている場合や、主治医から運動の指示がある場合は、そちらを優先してください。
Q. 整体で側弯症は治りますか?

背骨の変形そのものは、整体で変わるものではありません。ただし、腰だけでなく、腰以外の関節の動きにも対応するアプローチができます。当院の関節ニュートラル整体の技術では、胸椎や骨盤の仙腸関節など、全身の関節の動きを整えることができます。痛みが出ている腰だけでなく、その上と下にも動きをつけることが、局所的な腰の痛みにも有効だと考えています。
Q. 整形外科に通いながら、整体にも通って大丈夫ですか?

もちろんです。整体は、関節の動きを良くしたり、筋肉の可動域を広げたりするもので、医療とは違った対応をしています。一方で、痛みの原因が病気にあることもあります。特にスポーツをしているお子さんは、側弯症だけでなく、運動のしすぎで腰自体を痛める腰椎分離症や腰椎すべり症のこともあります。整形外科と整体は役割が違いますので、必要に応じて両方を使い分けていただくことも大切です。当院では、どのようなケースで検査を受けたらよいかのご相談もお受けしています。
Q. 何回くらい通えば、変化が出ますか?

当院では、7回ほどの通院を1クールと考えています。週1回のペースなら、2か月ほどで7回になります。体を変えるには、3か月ほどの刺激が必要だと言われています。7回続けてご来院いただき、まだ問題があれば、次のクールでもう7回。このくらいの目安を持っていただくと、改善が分かりやすくなります。
Q. 自宅でできるセルフケアは、どんなことをしますか?

初回60分の施術のあとに、3分でできる足のエクササイズを3つお伝えしています。腰や膝など、慢性的な痛みの対策として、日々続けていただきたい簡単なセルフケアです。柔軟性を回復しやすい方法です。自己流のメニューよりも、私が確認した内容をそのまま続けていただくほうが、効果が出やすくなります。
まとめ

側弯症と診断されても、すぐに手術が必要になるケースは少なく、痛みなく動けているお子さんも多くいらっしゃいます。大切なのは、背骨の形よりも、体がどう動いているかです。診断と経過観察は整形外科で受けたうえで、動きの硬さや腰の負担には、整体とセルフケア、トレーニングで向き合うことができます。
お子さんの「好きなスポーツを続けたい」を、体の動きから支えませんか。
「腰が気になるけれど、何から始めればいいのか分からない」「ストレッチだけでよいのか、筋力もつけたほうがよいのか」。そんなときは、お子さんの今の動きを一緒に確認することから始めましょう。ねもと整体&ストレッチスタジオでは、前屈やしゃがむ動作などを確認し、どこが動きにくいのか、日常やスポーツのどんな場面で負担を感じるのかを伺います。
整体では関節の動きに、セルフケアでは毎日の取り組みに、パーソナルトレーニングでは体の使い方に目を向けます。整体だけを受けるのか、運動指導も組み合わせるのか。お子さんの状態と目標をもとに、取り組み方をご相談いただけます。
背骨の形を変えることではなく、「動きやすい体で、やりたいことに取り組む」ための一歩を。20年以上お子さんの体を見てきた経験をもとに、ご家庭でも続けられるセルフケアまでお伝えします。
ねもと整体&ストレッチスタジオは、登戸駅・向ヶ丘遊園駅の近くにあります。ご予約・お問い合わせの際は、「子供の側弯症のページを見た」とお伝えください。気になっている動作や、続けたいスポーツについて、保護者の方と一緒にお聞かせください。
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