整体と整形外科など医療との連携 違いについて師匠との対談

整体と整形外科など医療との連携 違いについて師匠との対談

神奈川県川崎市で関節ニュートラル整体の整体院のねもと整体&ストレッチスタジオです。

関節ニュートラル整体の第一人者であり、48年以上にわたり治療家として活躍する及川先生との対談から、整体と医療機関との望ましい連携のあり方が見えてきました。
及川先生は18歳から指圧やカイロプラクティックの世界に入り、著書15冊・DVD10枚の出版、テレビ・雑誌への出演など、幅広い活動を展開。全国に数千人の指導者を育て上げた経験から、整体における関節調整の重要性と、医療機関との適切な連携について語っていただきました。
この記事では、関節ニュートラル整体の特徴的な施術技術から、整形外科などの医療機関との連携、そして患者さんの QOL(生活の質)を重視した現代的なアプローチまで、詳しくご紹介していきます。整体院を運営する方々や、整体に興味をお持ちの方々にとって、貴重な指針となる内容です。

整体の最先端の技術を考案! 弟子の数は数千人の治療家

整体と整形外科など医療との重症な股関節・腰痛対応での違い

私が20年間と学ばせて頂いている師匠との対談をまとめました。
先生は、18歳から指圧やカイロプラクティックの世界に入り、48年以上と長きに渡り、治療家として現在もご活躍されています。
先生から技術指導を受けた治療家は全国に数千人いるそうです。
その及川先生は著書15冊・DVD10枚・テレビや雑誌への出演など有名な治療家の一人ですが、日頃はご自身の治療院と関節ニュートラル整体普及協会会長として、後進の指導にもあたられています。

下記は先生との対談動画をまとめました。

関節ニュートラル整体の技術について説明させていただきます。例えば、Vサインの動きを例に取ると、以下の3段階があります:
自動運動:指を閉じて開く自然な動き
たわみ:押すことでさらに開く動き
限界点の関節のあそび:1mmの動きで到達する限界点
関節ニュートラル整体は、この自動運動を超えた動き、たわみを超えた動きを用いて調整を行います。この技術は骨を直接動かすのではなく、関節を覆っている以下の組織を調整します:

皮膚・筋膜・筋肉中の血管・神経・軟骨・靭帯

臨床例として、坐骨神経痛の患者さんについてお話しします。通常、坐骨神経痛は?:
一般的な神経の怪我:1ヶ月で回復
椎間板ヘルニア:3ヶ月かかり、前屈が困難
脊柱管狭窄症:3ヶ月の治療期間、後ろに反ることが困難

ある患者さんは半年以上の痛みを訴え、整形外科でも診察を受けていましたが、実際は重症の変形性股関節症でした。この方はドラッグストアで働いており、商品の仕分けなどの作業で体の状態が悪化していました。

私の施術では、以下の整形外科的テストを必ず実施します:
・前後開脚テスト
・左右の外転内転テスト
・左右の外旋内旋テスト
・坐骨神経痛の判別テスト

これらのテストを行いながら、適切な調整を進めていきます。

20年毎月学ばせて頂いている師匠との対談動画

整体と整形外科 違い ゴットハンド治療家

症状の特徴について:
腰痛や膝の痛みとして現れることが多いが、実際の原因は股関節にある
この患者さんの場合、膝には問題がなかったが、両方の股関節が悪化していた
治療により前屈動作は改善したものの、股関節の可動域の改善は見られなかった

専門医への紹介と診断:
股関節と膝関節の専門医に紹介状を書いて診察を依頼
診断結果:
関節の隙間がほとんどない重症レベル
両側とも末期の状態
人工関節置換術が推奨される状態

現代の治療アプローチ:
現在は両側の手術を1日で行うことが可能
しかし、この患者さん(65歳女性)は片側だけの手術を選択

片側人工関節の手術の課題:
3ヶ月後には片方が「20歳」、もう片方が「古いタイヤ」のような状態になる
バランスの悪さが生じる可能性がある

治療方針の変化:
以前:医師が強制的に治療方針を決定する時代から変わった!

現在:
患者の意思を尊重
患者が望まない限り手術を勧めない
初診時には全身の可動域を詳細に検査
数値データに基づいて脊椎から調整を開始
このように、現代の医療では患者の意思決定権を重視し、強制的な治療は行わない方針に変わってきています。

唯一無二の整体の技術とは?

全身の調整アプローチ:
脊椎の調整順序:
背骨の調整
腰椎と骨盤間の腰仙関節の調整
仙腸関節の調整
必要に応じて腰椎すべり症の再調整
全身調整の基本方針:
人体の206個の骨で構成される約200の関節を8方向に動かす
包括的なアプローチ:
リハビリテーション
関節調整
基本的な筋力トレーニング指導
ストレッチ指導
治療効果と限界:
軽症例:ほぼ100%の症状改善が期待できる
変形性疾患:
構造的な変形は元に戻らない
症状の改善は可能
慢性化した症例でも症状緩和は期待できる
手術に関する現代の考え方:
患者の意思決定を重視
無症状でも手術を選択する場合がある(例:脊柱管狭窄症、椎間板ヘルニア)
症状がない場合の手術では必ずしも変化が見られない
治療者の立場:
「修理屋」としての役割
修理が困難な場合は手術の選択肢を提案
全身的なアプローチ:
股関節疾患でも背骨など他の部位も調整
複数の部位が関連し合って改善
評価基準:
自動運動の数値評価を重視
可動域が1割以内の場合は特別な注意が必要
この治療法は、身体全体を包括的に見て調整を行う総合的なアプローチを特徴としています。

整体の限界と医療機関との連携について

整体と整形外科など医療との重症な股関節・腰痛対応での違い 可動域

整体の現実と限界について:
回復の可能性:
可動域が1割以内の場合は完全回復の可能性がある

それを超える場合:
可動域は完全には戻らないことがある
日常生活に支障がなければ許容できる

例:80歳女性で膝の完全伸展ができなくても週2回ゴルフを楽しむケースがありました。
手術のタイミング:
日常生活に支障が出始めた時
趣味や活動ができなくなった時
筋力が維持されている時期での手術は、術後の活動回復も期待できる

重要な疾患への注意:
現在の年間死亡統計:
総数:138万人・がん:38万人・心臓病:20万人・肺炎:12万人・脳梗塞:10万人

心疾患の例:
症状:動悸、息切れ
特徴:
体の痛みとして現れることがある
負荷テストで初めて発見されることもある

実例:
右肩の痛みが狭心症だったケース
24時間ホルター心電図で重症度が判明
緊急手術で救命したケース
これからの治療の方向性:
患者中心のアプローチ:
患者の苦痛を最小限に
患者にとって最適な治療法の選択
全身の関節運動の改善
自己管理能力の向上

関節ニュートラル整体の方針:
患者の QOL(生活の質)を重視
過度な強く押すような施術を避ける
全身的なアプローチを継続

このように、現代の治療は患者の生活の質を重視し、個々の状況に応じた適切なアプローチを選択する方向に進化しています。

整体はあくまでも関節や筋肉を調整するもの

整体は関節 運動は筋肉 医療機関との違い

手技でのアプローチと医療連携:
基本的な治療アプローチ:
筋力トレーニング
ストレッチ

効果が見られない場合は適切な医療機関への紹介
早期治療の重要性:
長期間の我慢は避けるべき

人工関節手術の場合:
適切な時期の手術で完治が期待できる
回復が見られない場合は他の疾患の可能性を考慮

がん治療に関する知識:
抗がん剤治療の効果:
血液がん:
約50%の患者に効果
効果がない場合でも別の抗がん剤で効果が出る可能性
固形がん:
転移性の呼吸器がんには効果が限定的
がんの種類によって治療効果が異なる

医療における重要なポイント:
現実的な治療アプローチ:
「必ず治る」という考えではなく、現実的な見方が必要
疾患によって治療効果や予後が異なることを理解

患者教育の重要性:
患者は医療の専門家ではないため、適切な情報提供が必要

医療知識の習得:
書籍などによる学習
予防に関する知識の獲得

予防の重要性:
疾病予防が最も効果的
早期発見・早期治療の重要性
このように、適切な治療選択と予防の重要性を理解し、患者に寄り添った施術と必要なら適切なタイミングで医療機関への紹介など症状を良くするあらゆる提供することが重要です。

「整体と医療機関の連携:患者中心の新しい治療アプローチ」まとめ

関節ニュートラル整体の特徴と医療連携について、及川先生との対談から重要なポイントをまとめました。

【関節ニュートラル整体の独自性】
関節調整の3段階アプローチ:
自動運動(自然な動き)
たわみ(押して広がる範囲)
限界点の関節遊び(1mm単位の微細な動き)
全身調整の包括的メソッド:
206個の骨格と約200の関節を8方向に調整
皮膚・筋膜・血管・神経・軟骨・靭帯の総合的なケア

リハビリ・筋トレ・ストレッチ指導の併用
【医療機関との連携における重要性】
的確な症状判別:
整形外科的テストの実施
全身の可動域検査
数値データに基づく評価
治療の限界の認識:
可動域1割以内:完全回復の可能性
構造的変形:症状緩和は可能だが変形自体は戻らない
重大疾患の見極めと適切な医療機関紹介

【現代の整体でのアプローチの特徴】
患者中心の治療方針:
患者の意思決定権の尊重
QOL(生活の質)重視
過度な治療の回避
予防と早期発見の重視:
定期的な検査の推奨
生活習慣の改善指導
早期治療の重要性の啓発

関節ニュートラル整体は、単なる症状改善だけでなく、医療機関との適切な連携と患者教育を通じて、より効果的な治療成果を目指しています。患者一人一人の状態を見極め、必要に応じて医療機関への紹介を行うことで、安全で効果的な治療を提供しています。

有限会社ディーエスシーエス 代表取締役根本大

ねもと整体&ストレッチスタジオ院長根本大。
・米国NSCA‐CSCS(認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト)
・健康運動指導士

向ヶ丘遊園・登戸のねもと整体&ストレッチスタジオ