宇宙飛行士から学ぶ体の仕組み

ねもと整体&ストレッチスタジオ院長根本大
川崎市登戸・向ヶ丘遊園の「ねもと整体&ストレッチスタジオ」院長 根本大。20年の臨床経験を持つ関節ニュートラル整体の施術者。健康運動指導士・米国ストレングス&コンディショニングスペシャリスト。整体技術と運動指導の両面からのサポートしており、長年の経験をお伝えしています。
無重力状態と同じ。動かないと機能が著しく低下

はじめに
現代人の多くが悩む腰痛。その原因の多くは「運動不足」にあることをご存知でしょうか?デスクワークが中心の生活や車での通勤が当たり前になった現代では、私たちの体は重力に対抗する力を失いつつあります。
なぜ運動不足が腰痛を引き起こすのか、そして効果的な改善方法について、宇宙飛行士の例も交えながら詳しく解説していきます。
宇宙飛行士が教えてくれる運動不足の恐ろしさ
無重力状態から地球に戻ると歩けなくなる理由
宇宙飛行士が宇宙から地球に戻ってきたとき、すでに歩けなくなって戻ってくることをご存知でしょうか?
無重力空間では筋肉を使う必要がないため、宇宙飛行士は宇宙船内でチューブなどを使った筋力トレーニングを毎日行っています。それでも地球に戻ってきたときには:
立つことができない
歩行が困難になる
筋力が著しく低下している
糖尿病などの生活習慣病を発症するリスクが高まる
これは極端な例ですが、私たちの日常生活レベルでも同じことが起こっています。重力に対して体を動かさないと、歩くことさえ困難になってしまうのです。
寝たきりの高齢者に見る運動不足の影響

私たちが目を背けたくなる現実から学ぶこと
心が痛む例かもしれませんが、寝たきりの高齢者の方々の状態を考えてみてください。この方々もまた、宇宙飛行士と同じ運命を辿っているのです。自分の体を重力に対して支える筋力を発揮する機会を失ってしまったのです。
失われていくもの、取り戻せるもの
その結果として起こることは、私たちの心を揺さぶります。立ち上がることも、歩くことも困難になってしまいます。筋力は驚くほど急速に衰え、関節は硬くなり、可動域は狭まっていきます。そして最終的には、全身の機能が低下してしまうのです。
あなたは大丈夫だと思っていませんか?
「私はまだ若いから関係ない」そう思われるかもしれません。しかし、ここまで極端な体力低下でなくても、実は同じ道を歩み始めている可能性があるのです。
デスクワークでほとんど体を動かさない日々、車での通勤で歩く機会を失った生活。これらは一見普通の現代的なライフスタイルに見えますが、実は寝たきりの方々と同じ「重力に対抗しない生活」を送っているのです。
今ならまだ間に合います
この現実を知った今こそ、あなたの人生を変える絶好のチャンスです。体は正直です。使わなければ失い、使えば必ず応えてくれます。あなたの未来は、今日の選択にかかっているのです。
腰痛と姿勢の関係:重力に負けない体づくり 姿勢が悪くなる理由

腰痛になりやすいということは、姿勢が悪くなっているということです。姿勢を保てないということは、重力に対して自分の体をまっすぐ維持できないということを意味します。
もちろん筋力だけではなく、柔軟性など複雑に姿勢の維持に対応する運動機能は多くあります。しかし、運動機能が重力に対して働かないとこれだけ衰えるということは、逆に言うと適切な運動をしていると、誰でも急速に体が整うということでもあります。
現代人の運動不足の実態

あなたが見落としている「本当の運動不足」とは?
「私は毎日歩いているから大丈夫」そう安心していませんか?確かに歩行は生命の基本であり、何よりも大切な動作です。
しかし、人生はただ歩くだけではありません。
あなたの日常に隠された複雑な美しさ
毎日の何気ない動作を思い出してください。しゃがんで子供と目線を合わせる瞬間の優しさ、バランスを取りながら電車で立つ優雅さ、椅子から立ち上がる時の力強さ、そして大切な荷物を持ち上げる時の集中力。これらすべてが、あなたの体に求められる美しく複雑な動きなのです。体重移動を含む繊細な動きから、物を持ち上げる力強い動作まで、人生は実に多彩な動きで彩られています。
関節を大きく動かす喜びを取り戻そう
現代人が忘れかけているのは、関節を思い切り動かす爽快感です。この動きこそが、あなたの身体機能を生き生きと保つ秘訣なのです。関節が大きく動く時、体は本来の自由を思い出し、生命力が蘇ってきます。
運動の豊かな世界へようこそ
腰痛に悩む多くの方が見失っているもの
それは「関節を動かす喜び」です。運動とは決して単調なものではありません。有酸素運動では心臓が躍るリズムの中で生命力を感じる歩行や走行があり、筋力トレーニングでは自分の限界に挑戦し成長を実感する力強い時間があります。ストレッチングは硬くなった心と体を優しく解放し、可動域という自由を広げてくれます。そしてファンクショナルトレーニングは「思うように動ける自分」を取り戻す、最も実用的で美しい訓練なのです。
あなたの体は、もっと自由になりたがっています
ファンクショナルトレーニングとは、まさに「理想の自分として動く能力」を育むものです。心で思い描いた動きを、体が完璧に表現できる—そんな調和のとれた状態を目指すのです。運動の多面性を理解した時、あなたの体は驚くほど豊かな表現力を見せてくれるでしょう。
運動不足による腰痛改善の最重要エクササイズ:スクワット

なぜスクワットが最重要なのか?
運動不足で腰痛に苦しんでいる方々に、私が心からお伝えしたいのはスクワットの驚くべき力です。
「たった一つのエクササイズで、本当に腰痛が改善するの?」そう疑問に思われるかもしれません。しかし、スクワットこそが最重要エクササイズと断言できる理由があります。
スクワットが特別な理由:
あなたの毎日がスクワットそのもの - 椅子から立ち上がる、トイレから立つ、荷物を拾う...実は日常の動作すべてがスクワットの動きなのです
一石二鳥の効率性 - 立ち座りという人生で最も基本的な動作を鍛えることで、将来の自立した生活を守ることができます
下半身が生まれ変わる - 太もも、お尻、ふくらはぎまで、下半身全体が一度に強化され、歩く喜びを取り戻せます
体の中心から変わる - 体幹の安定性が向上することで、腰痛の根本原因である姿勢の崩れを防ぎ、自信に満ちた美しい立ち姿を手に入れられます
スクワットは単なる運動ではありません。あなたの人生の質を向上させる、希望への第一歩なのです。
スクワットは難しくない!

「私にはできない」という思い込みを捨てましょう
実際にお客様とお話しすると、「スクワットがいいですよ」とお伝えしても、多くの方が不安そうな表情でこう仰います。
「正しいフォームがわからないから怖い...」 「間違ったやり方で怪我をしたらどうしよう...」
でも、安心してください。そんな心配は今日で終わりです。
今すぐ始められる効率的な方法があります
実は、椅子に腰を下ろすだけから始めればいいのです。そう、あなたが毎日何十回も行っている、あの自然な動作です。特別な技術も、完璧なフォームも必要ありません。
「それなら私にもできる!」そう感じませんか?
あなたのペースで成長できるスクワットの世界
スクワットの素晴らしいところは、あなたの今の体力に寄り添ってくれることです:
• クォータースクワット - 膝をほんの少し曲げるだけ。「運動なんて何年もしていない」という方でも安心して始められます
• ハーフスクワット - 膝を90度まで。「少し慣れてきた」と感じたら挑戦してみましょう
• フルスクワット - 深くしゃがむ本格派。「もっと強くなりたい」という意欲が湧いてきたら
• ブルガリアンスクワット - 片足で行う上級者レベル。「こんなにできるようになった!」という達成感を味わえます
あなたの可能性は無限大です
体力に自信がなくても、運動が苦手でも大丈夫。スクワットはあなたの今いる場所から、理想の自分へと導いてくれる最高のパートナーなのです。
正しいスクワットの3つのポイント

あなたの体を守る3つの黄金ルール
どのレベルのスクワットでも、あなたの関節を守る共通の秘訣があります。この体の仕組みを知っているかどうかで、同じ運動でも効果は天と地ほど変わります。
「正しいやり方がわからない」という不安は、今この瞬間に解消されるでしょう。
1. 誇らしげに胸を張って立つ
背筋をピンと伸ばし、自信に満ちた姿勢で - まるで大切な人に会いに行く時のように
適度な前傾で優雅に - お辞儀をするような美しい角度を保ちます
腰を丸めない - あなたの大切な腰椎を守るための必須ポイントです
2. 膝とつま先が仲良く同じ方向を向く
膝が内側に逃げないように - 膝の健康を長く保つための愛情です
つま先と膝が手を取り合うように - この調和があなたの関節を守ります
膝関節への最高のプレゼント - 将来の自分に贈る健康という財産
3. 肩幅で作る安定した大地
しっかりとした土台を築く - あなたの体を支える安心の基盤
あなたの体型に合わせて微調整 - 十人十色、あなただけの最適解を見つけましょう
バランスの取れた美しい立ち姿 - 自然体で無理のない幅を探してください
今日があなたの新しいスタートです
細かなテクニックは後からついてきます。まずはこの3つの黄金ルールを心に刻んでください。これさえ守れば、今すぐにでも安全で効果的なスクワットを始められます。
あなたの体は、優しく正しい扱いを受けることで、必ず応えてくれるはずです。
スクワットは何回何セット行えばいいのか?

「スクワットを行うときに何回何セットやればいいですか?」という質問をよくいただきます。最近の論文では、従来の10RM(10回がやっとできる重さ)といった高負荷トレーニングだけではなく、高回数を行っても筋肉が発達するということがわかっています。
回数を多く行うと限界まで来ると筋肉が張ってきますよね。それでも筋肉がある程度発達するということです。ですから、段階を踏んでまず回数を多く行い、徐々に負荷を強くしていけば、スクワットでも充分筋力を増やすことができます。
初心者の方は椅子スクワットから始めて10〜15回を2〜3セット、慣れてきたら回数を増やしていく方法がおすすめです。中級者の方は自重スクワットで15〜25回を3セット、限界まで行うことを意識してみてください。
上級者の方はより高負荷のバリエーションを取り入れ、回数よりも質を重視していきましょう。重要なのは無理をせず継続することです。最初は少ない回数からでも構いません。徐々に筋肉が慣れてきたら、回数や負荷を調整していきましょう。
まとめ:今日から始める腰痛改善

運動不足による腰痛は、現代人にとって避けられない問題かもしれません。しかし、宇宙飛行士の例からもわかるように、私たちの体は使えば必ず応えてくれます。
重力に負けない体づくりのために、まずは簡単なスクワットから始めてみてください。椅子への立ち座りを意識的に行うだけでも、それは立派な運動です。
継続することで、きっと腰痛の改善を実感できるはずです。無理をせず、自分のペースで取り組んでいきましょう。
登戸ねもと整体&ストレッチスタジオの「当院のご症状・お悩みメニューまとめ」と「お困り別コラムまとめ」は下記になります。腰痛(坐骨神経痛・ぎっくり腰・分離症・すべり症・腰椎椎間板ヘルニア)肩こり(頚椎症・頚椎椎間板ヘルニア・巻き肩・ストレートネック)膝痛・腱鞘炎など症状・お悩みの個別ページに飛ぶことができます。