最終日2026年8月25日
「もう治らないのかもしれない」。そんな諦めに近い気持ちを抱えたまま、腰の痛みと付き合っている方は少なくありません。整体やマッサージを受けた直後は楽になっても、数日経てばまた同じ場所が重だるくなる。整形外科でリハビリを続けても、思うように変化が出ない。そのたびに「自分の身体は他の人より治りにくいのだろうか」と、心まで疲れてしまうこともあるのではないでしょうか。
実はその痛みの背景には、骨盤の奥深くにある仙腸関節と腰仙関節という、2つの繊細な関節の機能障害が隠れているケースが少なくありません。似た場所にありながら役割の異なるこの2つの関節を見極められないまま施術を続けても、なかなか根本的な改善にはたどり着けないのです。
この記事では、2つの関節の違いと役割、そして他院でのリハビリでも改善しなかった方が回復した実際の経過を、できる限り分かりやすくお伝えしていきます。長く付き合ってきた痛みだからこそ、諦める前にぜひ最後まで読んでみてください。
なぜマッサージやリハビリを続けても腰痛が戻ってしまうのか?

デスクワークが中心の生活を送っていると、腰まわりの痛みが慢性化しやすくなります。整体やマッサージを受けた直後は楽になっても、数日すると同じ場所が重だるくなる、という繰り返しを経験している方は多いのではないでしょうか。整形外科で電気治療やストレッチ指導を受けても、痛みの根本原因が解消されないまま同じ状態を繰り返してしまうことも珍しくありません。
こうしたケースでは、表面の筋肉だけをほぐしても改善しきらない場合があります。骨盤の中心にある関節そのものに、わずかな引っかかりや動きの制限が生じていることが多いためです。骨盤の関節というと、骨盤全体が大きくゆがんでいるようなイメージを持たれがちですが、実際にはミリ単位の非常に繊細な動きの異常が痛みを引き起こしています。だからこそ、一般的なストレッチや強めのマッサージでは届きにくく、施術を受けても数日で元の状態に戻りやすいのです。「頑張って通院しているのに良くならない」という焦りが、さらに身体を緊張させてしまうこともあります。
仙腸関節と腰仙関節、2つの関節の役割の違い

骨盤の奥には、腰痛の原因として見落とされやすい2つの関節があります。ひとつは仙腸関節、もうひとつは腰仙関節です。この2つは似ているようで役割が異なり、見極めを誤ると施術を続けても結果が出にくくなります。
仙腸関節は、背骨の土台となる仙骨と、骨盤の左右にある腸骨をつなぐ関節です。上半身の体重を受け止め、左右の脚へと分散させる役割を担っています。医学的にはこの関節の可動域はわずか2〜3ミリ程度しかないとされており、可動域が小さい分、少しの引っかかりや靭帯の緊張が強い腰の痛みや臀部の痛みにつながります。
実際に、慢性腰痛の患者のうち仙腸関節が痛みの原因になっているケースは全体の1割から3割程度にのぼるという報告もあり、決して珍しい原因ではありません。
もうひとつの腰仙関節とは?

もうひとつの腰仙関節は、腰椎の一番下にある第5腰椎と仙骨の間にある関節です。背骨の動きとしなやかさを、土台となる骨盤へ受け渡す連結部にあたり、立つ・座る・前かがみになるといった日常動作のたびに大きな負荷が集中します。
臨床の現場では、腰痛の原因のおよそ半分が仙腸関節由来、残り半分が腰仙関節由来という体感があります。どちらに問題が生じているかを的確に見極めないまま施術を続けても、痛みの本質的な改善にはつながりにくいのです。似た場所にありながら性質の異なる2つの関節だからこそ、専門的な評価が欠かせません。
当院での仙腸関節と腰仙関節の見極め方

当院がこだわっているのは、仙腸関節と腰仙関節のどちらが痛みの原因かを、問診や感覚だけに頼らず、可動域の変化で確認することです。
まず仙腸関節に対する施術を行った直後に、前屈・後屈・左右の回旋動作をしていただき、動きや痛みの変化を確認します。続けて同じ検査を腰仙関節の施術後にも行い、どちらの施術で反応が良かったかを比較します。
仙腸関節の施術後よりも腰仙関節の施術後の方が動きや痛みの改善が大きければ、腰仙関節由来の腰痛と判断し、引き続き腰仙関節を中心に調整を進めます。反対に、腰仙関節の施術であまり変化が見られなかった場合は、仙腸関節由来の可能性が高いため、再び仙腸関節へのアプローチに戻します。
このように、施術直後の動きの変化をその都度確認しながら進めていくことで、どちらの関節に本当の原因があるのかをその場で見極めることができます。変化が出ないということは、そこに引っかかりがないというサインでもあるため、無駄なく的確なアプローチへと切り替えていけるのが当院の特徴です。
腰痛の原因を筋肉や筋膜だけだと考えては良くならない

腰痛で悩む多くの方は、ストレッチや体操で良くなると考えてしまう傾向があります。しかし私の臨床経験から言えば、腰痛に対して最も効果があるのは、今回ご紹介した仙腸関節と腰仙関節、この2つの関節へのアプローチです。
一般的には、腰痛の原因が関節にあるということをほとんどの方がご存知ありません。そのため、腸腰筋や大腿四頭筋といった筋肉をストレッチすれば良くなると思われている方が多いのではないでしょうか?
腰痛で悩んでいる方が行き着くキーワードのひとつに、仙腸関節があります。仙腸関節を調整すると、約半数の方は痛みが楽になります。少数派ではありますが、病院でもAKAといった流派が仙腸関節の施術を取り入れています。
当院では、これをさらにお一人おひとりに合わせる形で、腰仙関節の調整も必ず行います。こうすることで、仙腸関節の調整だけでは反応がそこまで出なかった方でも、楽になるケースが多々あります。
セルフケアで改善しない場合に専門家へ相談すべき目安

セルフケアや安静で数週間様子を見ても痛みが軽減しない場合、あるいは片側の腰やお尻に痛みが集中している、長時間座っていると痛みが強くなる、朝起きた瞬間に腰が重だるいといった症状がある場合は、仙腸関節または腰仙関節の機能障害が背景にある可能性があります。
特に、整形外科でのリハビリや運動療法を数ヶ月続けても改善が乏しい場合は要注意です。腰仙関節の機能不全を的確に評価し、仙腸関節と使い分けて施術を行える施術者は、理学療法士や整体師の中でも限られています。
痛みの原因がどちらの関節にあるのかを丁寧に検査したうえで、ミリ単位の繊細な調整を行える専門家に相談することが、根本的な改善への近道になります。長く付き合ってきた痛みだからこそ、諦める前に一度、原因そのものを見直してみてほしいと思います。
当院の事例について

実際に当院へご来院された30代男性、IT企業にお勤めで長時間のデスクワークが中心の方の事例をご紹介します。慢性的な腰の痛みに悩み、他院にて運動療法や理学療法士によるリハビリを半年ほど継続されていましたが、痛みが取りきれず、新しいアプローチを試したいと当院へお越しになりました。
ご本人は骨盤の歪みを疑い、仙腸関節の調整を希望されていましたが、丁寧な可動域検査と関節テストを行ったところ、問題の主な原因は仙腸関節ではなく腰仙関節にあることが判明しました。仙骨と腰椎5番の間のアライメントと動きを整える施術を行ったところ、その場で痛みの明確な軽減が確認できました。その後は週2回のペースで集中的に調整を行い、痛みが半減した段階で週1回のメンテナンスへ移行。3ヶ月・21回の通院で腰痛はほぼ完全に消失し、長時間のデスクワークにも不安なく復帰されています。半年間変化が出なかった痛みが、原因の見極めひとつで大きく変わることを示す事例です。
当院の仙腸関節の調整

写真は仙腸関節の調整シーンです。指先で骨をしっかりとつかみ、1ミリ単位で調整できる技術を用いています。仙腸関節は、尻もちなどをきっかけに関節が緩くなっている方も一定数いらっしゃいます。
そのため高度な技術が必要で、動かしすぎるとかえって痛みが強くなってしまうこともあります。当院では20年間、この技術をすべての方に行ってきたため、長年の腰痛にお悩みだった方にも調整後によくお喜びいただいております。
よくある質問
Q. 一般的な骨盤矯正とは全く違います。

A. 多くの整体院で行われている骨盤矯正は腸骨と肩など離れているところにコンタクトし、ポキっとひねるようなイメージがあると思います。仙腸関節は仙骨と腸骨をつないでいる靭帯の調整です。腰仙関節は仙骨と腰椎の5番の間の調整です。つまり一般的な骨盤矯正よりもかなり精密な調整が行われていることがわかると思います。
Q. 施術は痛いですか?また何回くらいで効果を感じられますか?

A. 仙腸関節・腰仙関節ともに1ミリ単位の繊細な調整を行うため、強い痛みを伴う施術ではありません。効果の感じ方には個人差がありますが、多くの方は初回の施術直後から可動域や痛みの変化を実感されます。慢性化している場合は、今回ご紹介した症例のように週2回程度の集中的な通院から始め、状態を見ながら間隔を空けていく形が一般的です。
(まとめ)

何をやっても戻ってしまう腰の痛みは、意志の弱さでも、身体が弱いからでもありません。骨盤の奥にある仙腸関節と腰仙関節という、2つの繊細な関節に本当の原因が隠れていただけかもしれないのです。長い間ひとりで抱えてきた痛みだからこそ、まずはその正体を正しく知ることから始めてみてください。
- 仙腸関節は仙骨と腸骨をつなぐ関節で、可動域はわずか2〜3ミリ。わずかな引っかかりが強い痛みにつながる
- 腰仙関節は腰椎5番と仙骨をつなぐ関節で、立つ・座るなど日常動作のたびに大きな負荷が集中する
- 臨床上、腰痛の原因はこの2つの関節にほぼ半々の割合で分かれており、見極めを誤ると施術を続けても改善しにくい
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有限会社ディーエスシーエス 代表取締役根本大

ねもと整体&ストレッチスタジオ院長根本大。
・米国NSCA‐CSCS(認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト)
・健康運動指導士



