Director
川崎市登戸・向ヶ丘遊園 ねもと整体&ストレッチスタジオ
根本 大
Nemoto Dai
20年の臨床経験を持つ関節ニュートラル整体の施術者。整体技術と運動指導の両面から患者さまをサポートし、長年の経験で培った知識と技術をお伝えしています。
朝起きたら動けない!ぎっくり腰になったときの正しい対処法

当院は川崎市で長年整体院を経営しており、「朝起きたら激痛で動けなくなった」とご来院される方が数多くいらっしゃいます。
中には、それがぎっくり腰だと気づいておらず、「背骨がずれてしまったのではないか」「内臓に何か問題があるのではないか」と強い不安を抱えてご来院される方も少なくありません。
実際にお話を聞いてみると、「寝る前までは何ともなかったのに、朝起きた瞬間に腰に激痛が走った」「寝返りを打とうとしたら動けなくなった」というケースが非常に多いのです。
多くの方が腰の筋膜を損傷しており、ぎっくり腰であるケースがほとんどです。
ぎっくり腰は正式には「急性腰痛症」と呼ばれ、筋肉や筋膜に急激な負荷がかかることで炎症が起きている状態です。骨がずれたり折れたりしているわけではありませんので、まずはその点をご安心ください。
しかし、だからといって放置してよいものでもありません。まずは急性的なぎっくり腰の場合にどのような症状が出るのかをしっかりと認識すること。そのうえで初めて、正しい対処法がわかるのだと考えています。自己判断で無理に動いたり、誤った処置をしてしまうと、回復が遅れるだけでなく、慢性的な腰痛へと移行してしまうリスクもあります。
この記事では、20年以上の臨床経験と延べ4万人以上の施術実績をもとに、朝起きたときにぎっくり腰になった場合の正しい対処法をわかりやすくお伝えしていきます。
やってはいけないNG行動3つ

「腰が痛いならストレッチで伸ばせば楽になるのでは?」——そう考えて、自分で何とかしようとストレッチをしてしまう方がとても多くいらっしゃいます。
しかし、ここで知っていただきたいのは、慢性腰痛とぎっくり腰はまったく性質が異なるということです。慢性腰痛は筋肉の緊張やこわばりが原因であることが多く、適切なストレッチが有効な場合もあります。一方で、ぎっくり腰は筋膜や筋繊維が損傷している状態、いわば「怪我」に近いものです。
たとえるなら、足首を捻挫した直後に無理にストレッチをするようなものです。傷ついた組織をさらに引き伸ばすことで、損傷が広がり、炎症がひどくなってしまいます。自己流のストレッチで「伸ばせば治る」と思い込み、痛みを我慢しながら無理に体を動かした結果、翌日にはさらに悪化して起き上がれなくなった——そのような状態でご来院される方を、当院でも数多く見てきました。
ぎっくり腰になった直後は、ストレッチは控えてください。まずは炎症を鎮めることが最優先です。
まず最初にやるべき応急処置

ぎっくり腰になったとき、「何をすればいいのかわからない」とパニックになる方も多いかと思います。先ほどご紹介したように、自己流のストレッチや温めるといった行動は逆効果です。では、実際にはどうすればよいのでしょうか?
私がまずおすすめする応急処置は、コルセットやテーピングで腰を固定するということです。
ぎっくり腰のときは、少し体を動かすだけでも激痛が走ります。咳やくしゃみをしただけで鋭い痛みが腰に響く、寝返りを打てない、椅子から立ち上がれない——そのような状態になることも珍しくありません。つまり、できるだけ腰を動かさないようにすることが最も重要なのです。
しかし、現実問題として、まったく動かずに過ごすことは不可能です。トイレに行く、着替える、食事をする——こうした日常動作のたびに、どうしても腰に負荷がかかってしまいます。普段であればまったく問題のない何気ない動き、たとえば顔を洗うために少し前かがみになる、靴下を履こうとする、そんな些細な動作でさえ、ぎっくり腰の状態では想像以上の激痛を伴います。
そこで有効なのが、テーピングやコルセットによる固定です。腰まわりを外側からしっかりと支えることで、筋膜への負荷を軽減し、損傷した組織が動くのを最小限に抑えることができます。いわば、骨折したときにギプスで固定するのと同じ考え方です。固定することで痛みの軽減だけでなく、損傷部位の回復を早めることにもつながります。
テーピングでの対処方法

コルセットは薬局やドラッグストアでも手に入りますので、ぎっくり腰になった際はまず固定を最優先に考えてください。ご自宅にコルセットがない場合は、さらしやタオルをきつめに巻くだけでも応急的な固定になります。
テーピングについては、貼り方にコツがありますので、可能であれば専門家に相談されることをおすすめします。当院でも、ぎっくり腰の患者様にはまず適切なテーピングを施し、痛みの軽減と早期回復を図っています。
「動かさないこと」がぎっくり腰の初期対応の大原則です。そのための最も手軽で効果的な方法が、コルセットやテーピングによる固定なのです。
ぎっくり腰は「腰だけ」の問題ではない

先ほどご紹介したように、コルセットやテーピングで腰を固定するだけで、痛みが半減したり、かなり楽になる方は多くいらっしゃいます。固定によって損傷部位への負荷が減り、炎症が落ち着きやすくなるためです。
特に痛めてしまってからの3日間は、最も傷が深い時期です。この期間は無理をして何かをしようとするのではなく、ひたすら横になったり、腰に負担をかけないような姿勢を心がけることが大切です。焦る気持ちはわかりますが、この初期の安静期間をしっかりと確保できるかどうかが、その後の回復スピードを大きく左右します。
しかし、痛みが引いたからといって安心してはいけません。ぎっくり腰において最も大切なのは、実は再発予防です。当院にご来院される方の中にも、「半年に一度はぎっくり腰になる」「毎年冬になると繰り返す」という方が少なくありません。なぜ繰り返してしまうのか——その答えは「腰だけ」を見ていては見つかりません。
どこが硬くて痛めているのか?教えます

再発を防ぐためには、体のどの部分が硬くなっているせいで腰に過剰な負担がかかり、結果として腰を痛めてしまったのかを根本から考える必要があります。腰が痛いからといって、原因が腰にあるとは限らないのです。
私が20年以上の臨床経験を通じて常々お伝えしたいのは、ももの裏側のハムストリングスと、ふくらはぎからアキレス腱にかけての柔軟性の重要性です。この下肢の後面の柔軟性が低下していると、骨盤の動きが制限され、本来であれば股関節や骨盤で吸収すべき動作の負荷が、すべて腰に集中してしまいます。
たとえば、床に落ちたものを拾う動作を想像してみてください。ハムストリングスやふくらはぎが柔らかい方は、股関節からスムーズに体を折り曲げることができます。しかし、これらの筋肉が硬い方は、股関節の動きが制限されるため、無意識のうちに腰を過剰に曲げて代償してしまうのです。この積み重ねが、ある日突然ぎっくり腰として現れます。
つまり、ぎっくり腰を繰り返す方の多くは、腰そのものに問題があるのではなく、下半身の柔軟性不足が根本的な原因となっているケースが非常に多いのです。痛みが落ち着いた後は、腰のケアだけでなく、ハムストリングスやアキレス腱の柔軟性を高めていくことが、再発を防ぐための最も重要な取り組みになります。
当院では、関節ニュートラル整体の考え方に基づき、腰だけでなく全身の関節の動きを評価したうえで、どこに本当の原因があるのかを見極めていきます。ぎっくり腰を「その場しのぎ」で終わらせるのではなく、二度と繰り返さない体づくりを一緒に目指しましょう。
施術例 ― 朝動けなかった方が帰りには歩けるように

ぎっくり腰は、何をやっても痛みが楽にならないというケースがあります。コルセットで固定しても、横になっていても、どの姿勢をとっても痛みが引かない——そのような辛い状態で途方に暮れている方もいらっしゃるかと思います。
しかし、当院ではぎっくり腰の当日であっても、できる限りの対応をさせていただいております。「今日痛めたばかりだから整体に行っても意味がないのでは」と思われるかもしれませんが、急性期だからこそできるアプローチがあるのです。
実際に、朝まったく動けなかった方が、施術後にはご自身の足で歩いて帰れるようになるケースも珍しくありません。これは、安全な整体の施術によって全身の関節の動きを改善し、腰に集中していた負担を体全体に分散させるという方法です。
ここで大切なのは、この施術の目的を正しくご理解いただくことです。関節の動きが良くなったとしても、ぎっくり腰で損傷した筋膜や組織の傷そのものが治ったわけではありません。
整体で動きが楽になった方にはさらにテーピングで対応

傷はまだそこにあります。しかし、全身の関節の動きを整えることで、損傷部位にかかる負荷が大幅に軽減されるのです。
たとえるなら、重い荷物を一人で持っていた状態から、周りの人が手伝ってくれて負担が分散されるようなイメージです。荷物の重さ自体は変わりませんが、一人にかかる負担は格段に軽くなります。これと同じことを、体の関節一つひとつに対して行っているのです。
施術を受けられた患者様からは、「痛みはまだありますが、明らかに動きやすくなりました」「来たときとは全然違います」「帰りは自分で靴が履けました」という感想をよくいただきます。痛みがゼロになるわけではありませんが、日常生活の動作が格段に楽になることで、精神的な不安も大きく軽減されます。
また、急性期の施術で全身の関節バランスを整えておくことは、その後の回復を早めることにもつながります。損傷部位に余計な負荷がかからない状態をつくることで、体が本来持っている自然治癒力を最大限に発揮できる環境を整えるのです。
「朝起きたら動けない」という状態でも、諦めずにまずはご相談ください。当院では、お一人おひとりの症状に合わせて、その日できる最善の施術をご提案いたします。
繰り返さないために ― ぎっくり腰を予防する3つの習慣(複数画像)
ぎっくり腰の痛みが落ち着いてくると、多くの方が「もう大丈夫だろう」と安心してしまいます。
しかし、一度ぎっくり腰を経験した方は、再発のリスクが高いということを忘れてはいけません。痛みがなくなったことと、体の問題が解決したことはイコールではないのです。
ここでは、ぎっくり腰を二度と繰り返さないために、日常生活の中で取り入れていただきたい3つの習慣をお伝えします。
習慣①:腰を曲げないように意識する

日常生活の中で、無意識に腰を曲げてしまっている方は非常に多いです。
床に落ちたものを拾うとき、靴を履くとき、洗面台で顔を洗うとき——こうした何気ない動作のたびに、腰から体を折り曲げてしまっていないでしょうか。
この「腰を曲げる」という動作の積み重ねこそが、ぎっくり腰を引き起こす大きな要因の一つです。本来であれば、股関節や膝を使って体を沈めることで腰への負担を避けられる動作でも、習慣的に腰から曲げてしまうことで、腰の筋膜や椎間板に過剰なストレスがかかり続けるのです。
まずは「自分が日常の中でどれだけ腰を曲げているか」に気づくことから始めてみてください。そして、腰を曲げる代わりに股関節から体を折る、いわゆる「ヒップヒンジ」の動作を意識することが大切です。最初は慣れないかもしれませんが、この意識を持つだけで腰への負担は驚くほど変わります。
常に「どうすれば腰を曲げずに動けるか」を考える癖をつけること。これが再発予防の第一歩です。
習慣②:下半身の柔軟性を回復し、日常動作から段階的にリハビリする

先ほどもお伝えしたように、ぎっくり腰を繰り返す方の多くは、ハムストリングスやふくらはぎなど下半身の柔軟性が著しく低下しています。この柔軟性を回復させることが、再発予防において極めて重要です。
ただし、いきなりハードなストレッチや筋トレに取り組むのは禁物です。まずは前屈や靴下を履くといった日常的な動作がスムーズにできるかどうかに着目し、そこを基準に体の状態を把握しましょう。
回復の順序としては、最初に軽いストレッチで柔軟性を取り戻し、次に自重での簡単な筋力トレーニングを加え、そこからさらにストレッチとリハビリを組み合わせて段階的に体を強化していくことが理想です。焦らず、痛みのない範囲で少しずつ負荷を上げていくことがポイントです。
当院では、患者様一人ひとりの柔軟性や筋力を評価したうえで、その方に最適なリハビリメニューをご提案しています。自己流で無理をするのではなく、専門家と一緒に計画的に体を整えていくことが、結果として最も早い回復と確実な再発予防につながります。
習慣③:寝る前に軽めのストレッチを行う

今回のテーマである「朝起きたらぎっくり腰」を経験された方には、特にこの習慣を強くおすすめします。
睡眠中は長時間同じ姿勢が続くため、筋肉や筋膜が硬くこわばりやすくなります。特に冬場や冷房の効いた部屋では、体が冷えることでさらに筋肉の緊張が強まります。この状態で朝起き上がろうとした瞬間に、硬くなった組織に急激な負荷がかかり、ぎっくり腰を引き起こしてしまうのです。
これを防ぐために、寝る前に軽めのストレッチを習慣にしましょう。ポイントは「軽め」であることです。痛みが出るほど強く伸ばす必要はありません。ハムストリングスやふくらはぎ、股関節まわりを中心に、呼吸をしながらゆっくりと伸ばすだけで十分です。5分から10分程度で構いません。
寝る前のストレッチには、筋肉の柔軟性を保つだけでなく、副交感神経を優位にして睡眠の質を高める効果も期待できます。体がリラックスした状態で眠りにつくことで、睡眠中の寝返りもスムーズになり、朝の筋肉のこわばりを大幅に軽減できるのです。
二度とあの朝の激痛を味わわないために。たった5分の寝る前ストレッチを、今日から始めてみてください。
また動ける自分を取り戻すために

ぎっくり腰を経験された方の多くが、痛みが引いた後に「もう気をつけます」とおっしゃいます。そのお気持ちはよくわかります。しかし、正直に申し上げると、「気をつける」という意識だけでは、ぎっくり腰の再発を防ぐことはできません。
というのも、朝起きた瞬間にぎっくり腰をやってしまう方というのは、日常生活の中で無意識に腰を過剰に動かしてしまっている方が非常に多いのです。
起きている間であれば、「腰を曲げないようにしよう」と意識することはできるかもしれません。しかし、寝ている間はどうでしょうか。睡眠中の寝返りや姿勢まで意識してコントロールすることは、誰にもできません。つまり、「気をつける」という意志の力だけでは、どうしても限界があるのです。
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