肩こりを放置しておくと首から手の痺れ・歩行障害まで
頚椎椎間板ヘルニアは、初期症状の肩こりを放置すると手足の痺れや歩行障害まで進行する可能性がある深刻な病気です。日常生活での不適切な姿勢や急激な首の動きは症状を悪化させる原因となり、時には脳梗塞やくも膜下出血のリスクも高めます。本記事では、頚椎椎間板ヘルニアの痛みを悪化させる行動や、予防のために知っておくべき重要なポイントについて、専門家の視点から詳しく解説します。
頚椎椎間板ヘルニアにも整体を行っています。極論言うと予防しかない!
先日、首の痛みから手の痛みや痺れまできている女性がご来院頂きました。「整形外科ではこれからブロック注射とつきあってしていくしかない」と言われていたそうです。
ご来院されてすぐに首のモーションチェックをすると可動範囲が私比べて半分くらい。
1回の施術で、首が回るようになり、お喜び頂きました。
頚椎椎間板ヘルニアを半年前に患ったときは3ヶ月くらい激痛で寝ているときも激痛だったようです。
肩こりを放置していると徐々に腕の痛みや手の痺れが生じ、末期は手足の麻痺が進行し、握力低下、転びやすいなどの運動機能障害が起こります。
首の神経の圧迫ですが、日常生活が不自由になり、歩行障害や膀胱直腸障害など起こるようになりますが、元々は肩こりから悪化していくので予防をするしかありません。
私の整体院では、腰や肩の痛みの方でも必ず全身の調整を行い、頸椎の調整も全ての方に必ず行っています。
そのおかげで、頸椎の安全な調整技術を行うこともできますが、現実的な話だと施術回数や定期的な頻度を受けていないと維持や根本的な改善は難しいです。
頚椎椎間板ヘルニアは首だけの問題ではない
頚椎椎間板ヘルニアは、負担がかかる動作を行うと骨の間にあるクッションである軟骨の一部が飛び出て、神経を圧迫してしまう病気です。弊社でいつもお話ししているのは日常的な姿勢の悪さ、その原因になっているのは太腿の後ろのハムストリングスとアキレス腱が硬く、いつも猫背になってしまう方が非常に多いです。
首に負担のかかりやすい体の問題として、柔軟性がかなり関係しています。そして、下半身の柔軟性の低下と同時に下半身の筋力不足も首の負担を強めるようになっています。
私がいる向ケ丘遊園登戸エリアにも、椎間板ヘルニアの先生がいる病院などもあるので同じ方が整体にもいらっしゃる方がいるのですが、重症化していく方は下半身の柔軟性がない方が多いです。これは一般的には知られていないので、是非覚えておいていただきたいのですが、下半身の柔軟性が低い方は骨盤が後傾し、常に首に負担がかかってしまいます。
姿勢を維持するだけでも余計に首に力が入ってしまいます。可動域を確認すると先にご紹介したように、下肢の柔軟性や筋力不足の方が非常に多いです。
姿勢が大切というなら、前屈やしゃがんだ時の姿勢など日常動作まで見ないとわからないはずですが、医療でも全身の可動範囲を見られることはほとんどありません。
頚椎椎間板ヘルニア・脳梗塞の原因にも 頸椎に強い刺激は危険
X JAPANのYOSHIKIさんが頸椎椎間板ヘルニアを発症し、3度にわたる頸椎の手術で現在も左手、左腕の麻痺で頸椎に人工椎間板が挿入する手術をされていると公表されています。
これだけ酷い頚椎椎間板ヘルニアの原因は、激しいドラムプレイによる首の過剰な動かし過ぎが原因と言われています。
首を生活や運動で動かし過ぎるのは、頚椎椎間板ヘルニアだけでなく、動脈解離からの脳梗塞やくも膜下出血の原因にもなるので注意が必要です。
脳梗塞やくも膜下出血は命の危険を伴う病気です。可能な限りそのリスクは下げるべきですが、原因になる椎骨動脈解離の原因を調べると下記のように検索ででてきます。
椎骨動脈解離の外的要因(頚部への負担)を調べると怖いことが出てきます。
急激な頚部の回旋運動、スポーツでの強い頚部の動き、強い刺激のカイロプラクティック・整体での急激な施術・交通事故などの外傷・長時間の不自然な頭位が上位に表示されます。
つまり、運動や整体でも良かれと思ってやっていても、体を痛める原因になっている可能性もあります。
激しい運動や外傷もないのに、首が悪くなっていくパターン
頸椎を守るためのクッションの働きをする椎間板が破れて首の神経を圧迫するのが頚椎椎間板ヘルニアです。
運動など激しい運動を行っていなくても徐々に首の頚椎椎間板ヘルニアになってしまうのは、加齢によるものもあります。
椎間板の主成分は水分です。椎間板内の水分量は加齢で減少していきます。
年齢的にも中年期以降に多いのも加齢になるものですが、筋トレやストレッチを専門的に指導を受けて行うことで、加齢をカバーできる筋力や柔軟性を維持することも可能になります。
首の調整は長年臨床経験が豊富なセラピストによる定期的な施術が必要
私の整体では、93歳までの女性が安全に頸椎の調整を受けて頂いております。この技術を習得するのに20年近く毎月1日研修を受けて、技術の維持向上を行ってきています。
それでも、頚椎椎間板ヘルニアのような頸椎の調整は、時間と回数がかかるのを説明しています。
よくSNSなどで簡単に1発で頸椎を良くするような動画も多いですが、ダイエットと同じでそんな上手い話しはありません。
先に紹介した女性のように頚椎椎間板ヘルニアの初期の方で、整体ですぐに良くなることもありますが、年齢や頸椎の状態にもよりますし、首の調整を専門的な施術を定期的に行い、はじめて良くなっています。
3ヶ月で一度は自然に良くなる頚椎椎間板ヘルニア!忘れた頃に再発が多い
寝られないくらい酷い頚椎椎間板ヘルニアでも3ヶ月で一度は完治する方がほとんどです。これは神経がやせ細っていく為です。
あれだけ激痛だった首の痛みや痺れが3ヶ月過ぎると嘘のように良くなります。それも自然に!
ただし、そのようなケースでもまた10年も経たないうちに再発したり、さらに悪化する方も多いです。
頚椎椎間板ヘルニアなど腰もそうですが、手術の完治率はたったの2割。8割は再発されています。
それは、首だけの手術しか医療では行わないからです。私達のグループに通われている頚椎椎間板ヘルニアの術後の方は全身の整体と全身のリハビリテーションを行うので、再発率がかなり低いと言われています。
神経がやせ細っても、椎間板の負担は変わっていないので、再発してしまうと感じています。
頚椎椎間板ヘルニアの痛みを悪化させないために避けるべき行動や注意点について、重要なポイントをまとめました:
首への過度な負担を避ける:
激しい首の回転運動や急激な動き
長時間の同じ姿勢(特にパソコンやスマートフォンの使用時)
無理な姿勢での作業や運動
首に直接的な衝撃を与える運動やスポーツ
日常生活での注意点:
姿勢管理が重要
猫背を避ける
正しい姿勢を意識する
適切な高さの枕を使用する
運動・ストレッチについて
無理な首のストレッチを避ける
専門家の指導なしでの首の自己調整は危険
下半身の柔軟性と筋力維持が重要
治療・ケアについて
症状の放置は危険(手足の痺れや歩行障害につながる可能性)
未経験の施術者による首の調整は避ける
定期的な専門家による適切なケアが必要
重要な注意事項:
症状が悪化した場合は速やかにMRIも検討できる医療機関を受診
自己判断での過度な治療は避ける
首の痛みだけでなく、全身の状態に注意を払う
特に高齢者は慎重なケアが必要
予防的アプローチ:
適切な運動習慣の維持
定期的なストレッチ(特に下半身)
正しい姿勢の意識づけ
生活習慣の改善(睡眠、運動、姿勢)
有限会社ディーエスシーエス 代表取締役根本大
ねもと整体&ストレッチスタジオ院長根本大。
・米国NSCA‐CSCS(認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト)
・健康運動指導士