足底筋膜炎とは?朝の一歩目が痛い方へ

足底筋膜炎は、足の裏にある足底筋膜という組織が炎症を起こし、かかとや土踏まずに痛みが生じる疾患です。特に朝起きた時の一歩目や、長時間立っていた後に強い痛みを感じることが特徴です。
立ち仕事の方、教員、看護師、販売員など、長時間立ち続ける職業の方に非常に多く見られます。放置すると慢性化しやすく、日常生活に大きな支障をきたすため、早期の適切なケアが重要です。
症例紹介:50代高校教員・佐藤さんのケース
佐藤さん(仮名・50代)は高校の教員として長年勤務されている方です。
立ち仕事による足底筋膜炎で当院にご来院されました。痛みが出始めてから2ヶ月が経過しており、痛みは慢性状態となり、このまま治らないのではないかという不安を抱えていらっしゃいました。
主な症状:
朝起きた時の一歩目に激痛
歩行時の足の裏の痛み
立ち仕事中の持続的な痛み
足をかばうことによる膝の違和感
首の痛み
朝起きた時の痛みが特に強く、ベッドから降りる時に足をつくのが怖いという状態でした。立ち仕事ということもあり、足底筋膜炎の典型的な症状が見られました。
初診時のカウンセリング

私は佐藤さんに「足底筋膜炎なら改善まで1年かかります」と正直にお伝えしました。
足底筋膜炎は改善に時間がかかる疾患です。しかし、適切な施術と生活習慣の改善を継続することで、確実に良くなっていくことをご説明しました。
佐藤さんからは「足底筋膜炎だけでなく首も痛むので見てください」というご要望もいただきました。
検査を進めると、足の痛みをかばうようになったことで、膝や腰、首にも負担がかかり、全身のバランスが崩れていることが分かりました。
当院の施術方針
足底筋膜炎の施術だけでなく、全身のバランスを整えることを方針としました。
足の痛みは局所的な問題ではなく、体全体の使い方やバランスの崩れが影響していることが多いからです。
施術を重ねていくと、まず首や膝の痛みから楽になっていきました。これは全身のバランスが整い始めた証拠です。
施術経過:9ヶ月間の変化

1ヶ月目(施術開始〜4週間)
足底筋膜炎の症状は、施術直後は痛みが軽減するものの、翌朝には痛みが戻る状態でした。
これは足底筋膜炎の初期段階では典型的な経過です。炎症が強い時期は、一晩寝ている間に筋膜が硬くなり、朝の痛みが戻りやすくなります。
しかし、首や膝の痛みは徐々に改善し始めました。
この時期のポイント:
週1〜2回の定期的な施術
足への負担を減らす生活指導
ストレッチの実践
全身バランスの調整
2〜3ヶ月目(8週間〜12週間)

3ヶ月目に入ると、少しずつ朝の痛みが楽になっていきました。
これは足底筋膜の炎症が徐々に治まり、組織の修復が進んできた証拠です。まだ完全ではありませんが、明確な改善の兆しが見え始める時期です。
佐藤さんご自身も「以前より歩きやすくなった」と実感されるようになりました。
この時期の変化:
朝の一歩目の痛みが軽減
歩行時の痛みが減少
立ち仕事での疲労感が改善
首や膝の違和感がほぼ消失
4〜6ヶ月目(16週間〜24週間)

6ヶ月目になると、まだ完全に痛みは消失していませんが、日常生活での支障はかなり少なくなりました。
この時期、佐藤さんから「運動不足を解消したい」というご希望がありました。
足底筋膜炎の状態を考慮し、足の負担が少ない筋トレをパーソナルトレーニングで始めることをご提案しました。
取り入れた運動:
上半身の筋力トレーニング
体幹トレーニング
足に負担をかけない下肢の筋力強化
柔軟性向上のためのストレッチ
適切な運動を取り入れることで、足底筋膜炎の改善だけでなく、全身の健康増進にもつながりました。
7〜9ヶ月目(28週間〜36週間)

9ヶ月目(痛みが発症してから11ヶ月)、予想通り、足の痛みはほとんど消失しました。
朝の一歩目の痛みもなくなり、立ち仕事を終えた後の疲労感も大幅に軽減されました。
佐藤さんは現在も定期的なメンテナンスと筋トレを継続されており、足底筋膜炎の再発予防と健康維持に努めていらっしゃいます。
患者様のご感想

「最初から先生に1年かかると知らされて適切なアドバイスをいただきました。そのため、単に痛みを我慢する期間にするよりは筋トレをして、健康増進を計画しました。
その結果、無駄に1年過ごすことなく、整体と筋トレで体全体が楽になり、快適に過ごせています。
正直に期間を伝えていただいたことで、焦らずに取り組むことができました。今では教壇に立つのも苦ではなくなり、仕事にも集中できるようになりました。」
当院の足底筋膜炎に対する整体アプローチ

足部への専門的な施術については?
当院では、足への直接のアプローチができる整体を行っています。
足には26個もの骨があり、多くの関節が連なっています。
実はそれぞれの関節がバラバラに動く機能があり、この細かな動きが正常に機能することで、歩行時の衝撃吸収や体重分散が適切に行われます。
足底筋膜炎の方の多くは、この足部の関節の動きが制限されており、特定の部位に過度な負担がかかっています。
当院の足部施術の特徴

足根骨(そくこんこつ)の細かな調整は関節ニュートラル整体の神髄と言えます。足関節は本来、弾力があり、足底筋膜炎にもケアが有効なところです。
足底筋膜の柔軟性回復として、慢性期や予防には青竹踏みも有効です。セルフケアまでアドバイスをさせて頂きます。
足首の可動域改善として、ご自身でも足の負担をかけないでできるリハビリテーションがあります。ご来店時にお伝え致します。
足指の機能回復としてタオルギャザーなど指の関節を動かすエクササイズがあります。
アーチ機能の正常化として足の指の筋肉をよく使うことです。ゴルフボールを使った方法もアドバイス致します。
全身バランスの調整

足底筋膜炎は足だけの問題ではありません。
骨盤の歪み、股関節の硬さ、膝の使い方、体幹の筋力低下など、全身のバランスの崩れが足への負担を増やしている場合が多いのです。
当院では足の痛みがある方だけでなく、すべての方に常に足関節の施術を行っています。
これは、足が体の土台であり、足のバランスが全身に影響を与えるからです。
全身調整の内容

骨盤・股関節の調整として、整えることは足裏の痛み改善につながります。
膝関節のアライメント改善として必ず左右ともに下肢の柔軟性の回復が有効です。
体幹バランスの回復として足の施術後に背骨もセットで調整させて頂きます。
姿勢改善として骨盤後傾からの姿勢不良を減らすようにお伝えしております。
歩行動作の指導として、痛みが緩和された後にウォーキングから始めてください。正しい重心バランスについてはご相談ください。
改善期間を明確に伝える理由

当院では、足底筋膜炎の場合、改善までに時間がかかることを最初に正直にお伝えしています。
これは患者様を不安にさせるためではありません。むしろ、現実的な計画を立てることで、焦らずに取り組んでいただくためです。
明確な説明のメリット
焦りやストレスが減る
計画が立てやすい
途中で諦めずに継続できる
改善のタイミングで次のステップに進める
運動や健康増進と並行して取り組める
つまり、足関節の施術はかなり細かく行い、その上で時間がかかるものはしっかりと伝えることで、積極的な整体や運動を行い、良くなるタイミングで健康的な生活ができるようにサポートしていきます。
足底筋膜炎でお悩みの方へ
足底筋膜炎は適切な施術と生活習慣の改善により、必ず良くなる疾患です。
ただし、改善には時間がかかることを理解し、焦らずに取り組むことが重要です。
こんな症状でお悩みではありませんか?
朝起きた時の一歩目が痛い
かかとや土踏まずに痛みがある
長時間立っていると足が痛い
歩くと足の裏が痛む
足の痛みで仕事に支障がある
何ヶ月も足の痛みが続いている
当院では、足底筋膜炎に対する専門的な施術を提供しています。
足部の細かな調整と全身バランスの改善により、根本的な改善を目指します。
立ち仕事で足底筋膜炎にお悩みの方、慢性的な足の裏の痛みでお困りの方は、ぜひ一度ご相談ください。
適切な計画を立て、痛みのない快適な生活を取り戻すお手伝いをさせていただきます。
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