なぜ?膝の内側の鵞足炎のようなスポーツ障害が起きるのか?
ランニングは手軽に始められる人気のエクササイズですが、初心者の方々にとって膝の痛みは大きな障害となることがあります。特に、膝の内側に痛みを感じる「鵞足炎」は多くのランナーを悩ませています。本記事では、川崎市登戸のねもと整体&ストレッチ スタジオの根本氏が、鵞足炎の原因、症状、予防法について詳しく解説します。正しい知識と適切なケアで、安全で楽しいランニングライフを送りましょう。
川崎市登戸のねもと整体&ストレッチ スタジオの根本です。
ランニングを始めた初心者の方が、膝の内側が痛いという症状でご来院されました。
鵞足炎といいますが、ランニング中の膝の内側が痛い症状は非常に多いです。
膝の内側には、ハムストリングスと内転筋の腱が繋がって、すねの骨に付着しています。
この腱が擦れ合って炎症を起こすのが鵞足炎です。
ねもと整体&ストレッチ スタジオにご来院されてる方は、3つのエクササイズのうち膝の屈伸の浅いスクワットを行っていただいております。
実は腱はストレッチではなかなか伸びず、収縮した後に伸びる性質があります。
鵞足炎は、複数の腱が擦り合うのを滑走をスムーズにするために、滑液包が炎症してしまい膝の痛みが出ると言われています。
初心者のランナーの方は、膝が痛くなってしまってはせっかくランニングを楽しむ計画が台無しになってしまうので、なるべく太腿の後ろと内側の筋肉の粘性を減らしてから走るようにされた方が鵞足炎の予防になると思います。
立ち方が悪いと足の接地も悪くなり、膝の内側に負担がくる
ランニングはシューズ1つですぐに始められる運動ですので、気軽に始める方が多いのですが、走り方の基本を学ばないと鵞足炎などのスポーツ障害に陥ることになります。
私は長年、整体とパーソナルトレーニングの両方を業務として行ってきました。
整体の施術だけでは対応できない動作の改善がパーソナルトレーニングという運動指導で変えることができるので、ケースバイケースで整体の施術ではなく、パーソナルトレーニングでのランニング指導を行うことがあります。
例えば足の接地がものすごく大事で、立ち方が悪いと足の接地も必ず悪くなります。
これも長年の癖なので、改善するのに月日がかかります。
多くの場合、膝や鵞足炎の治療法というとどうしても電気やマッサージ、温熱療法など受け身の対応が多いと思いますが、一番重要なのは動作を改善することではないでしょうか?
患者の動きをスクリーニングして、まっすぐに立ててない!つま先が開いて外側重心になっている!もしくは内側にX脚のように膝が入ってしまっている!といった立ち方や動作の不良に気付かないといけません。
症状
膝の内側、やや後ろ気味の痛み、突っ張り、腫れが主症状です。接地時につんと来るような痛みを自覚することが多いですが、屈伸時に引っかかるような違和感も出ます。初期は動かし始めに違和感があっても、ウォーミングアップされて温まると楽になり、繰り返しの動作でまた徐々に違和感が出てきます。症状が進行すると、温まっても違和感が消えず、練習の後半に痛みになって練習を中断するようになり、さらに進行すると、ウォーミングアップ後も痛みや引っ掛かりがなくならず、練習ができないという状態になります。
膝痛は膝の軟骨が再生できない
膝痛は膝の軟骨が再生できないことから、ひどくなると手遅れということにもなりかねません。
そうならないためにも、膝自体がまず消耗品だということを認識することが重要です。
膝の軟骨には血管が通っておらず、血管が通っていないということは神経も通っていないので痛みをまず感じづらいところだということを認識してください。
しかしそのまま放置していると、初期では痛みを感じないので筋肉や腱、骨まで影響が及んでしまうとかなり膝痛も進行してしまいます。
小さな亀裂のうちに悪化を予防すれば、膝のコンディションを保つことは難しくありません。
特にランニング初心者のうちは何から何まで初めてになるので、ランニングのメンターを見つけて、正しいフォームやランニング後のコンディショニングも指導を受ける必要があると思います。
腸脛靭帯炎・膝蓋靭帯炎・ジャンパーひざ
ランナーに起こりやすい2つの膝の痛みを腸脛靭帯炎(ちょうけいじんたいえん)を紹介します。
腰から脛までつながる長い靭帯が腸脛靭帯です。膝を曲げ伸ばしする際に外側に摩擦を起こして炎症すると腸脛靭帯炎です。
対処法: 症状が強い時はランニングを休み、バイクで代用すると良い。
膝蓋靭帯炎(しつがいじんたいえん)(ジャンパーひざ)は、ジャンプ時の着地で膝に痛みが出やすい。
対処法は、太ももの裏側の筋トレやストレッチを行う。筋トレ後すぐにストレッチをすることでストレッチの効果が最大化する。
膝の負担を減らすには無駄な体脂肪を減らすこと。また、良く言われるように下半身の筋肉をつけること。長距離ランナーの人は、筋肉がつきづらい。ランニングに強いスポーツトレーナーの指導を受けて、フォームを学ぶことが大切。
整体とパーソナルトレーニングで改善 ランニングフォームも指導
加藤さんの事例:
加藤さん(35歳、会社員)は、健康維持のためにランニングを始めて3ヶ月が経過しました。週3回、5キロのコースを走っていましたが、最近、右膝の内側に痛みを感じるようになりました。特に走り始めと走り終わりに痛みが強くなります。ねもと整体&ストレッチスタジオを訪れ、鵞足炎に近いと感じた。立ち姿勢を確認すると、X脚気味で内側に膝が入っていました。太ももの後ろと内側の筋肉の柔軟性が低下していたため、ストレッチと軽いスクワットを指導。また、ランニングフォームの改善と、適切なシューズの選択についてアドバイスを行いました。
河野さんの事例:
河野さん(28歳、自営業)は、マラソン大会に向けて練習を始めました。練習量を急激に増やしたところ、両膝の外側に痛みを感じるようになりました。痛みは走行中に徐々に強くなり、10キロを過ぎると我慢できないほどになります。診断の結果、腸脛靭帯炎と感じました。
河野さんは、つま先が開いて外側重心になる癖があることがわかりました。まず、ランニングを一時中断し、自転車エルゴメーターでの代替トレーニングを勧められました。同時に、立ち方と歩き方の改善、そして腸脛靭帯のストレッチと周辺筋肉の強化エクササイズを指導されました。
石田さんの事例:
石田さん(42歳、主婦)は、ダイエット目的でジョギングを始めました。徐々に距離を伸ばしていましたが、3ヶ月目に入った頃から、両膝の前面に痛みを感じるようになりました。特に階段の上り下りで痛みが顕著でした。診察の結果、膝蓋靭帯炎(ジャンパーひざ)と診断されました。石田さんは、かかとから着地する癖があり、これが膝への負担を増大させていました。リハビリとして、ランニングを一時中止し、踏み台昇降のパーソナルトレーニングを実施した。。
また、大腿四頭筋の筋力トレーニングとストレッチ、そして正しい走り方(つま先からの着地)を指導しました。体重管理の重要性も説明され、食事指導もしました。
まとめ文:ランニング中の膝の内側が痛い症状 鵞足炎
ランニング初心者に多く見られる膝の内側の痛み、特に鵞足炎について解説しました。鵞足炎は、膝の内側にある複数の腱が擦れ合うことで炎症を起こす症状です。この問題は、不適切な走り方や立ち方が原因となることが多く、特に足の接地の仕方が重要です。
予防と対策として以下の点が重要です:
正しい走り方と立ち方を学ぶ
太ももの後ろと内側の筋肉のコンディショニング
適切なウォーミングアップとクールダウン
症状がある場合は早めの休養と適切なケア
必要に応じて専門家(整体師やトレーナー)の指導を受ける
また、膝の軟骨は再生が難しいため、早期発見と予防が極めて重要です。初期症状を見逃さず、適切なケアを行うことで、長期的に膝の健康を維持し、ランニングを楽しむことができます。
さらに、腸脛靭帯炎や膝蓋靭帯炎(ジャンパーひざ)など、他の膝の痛みについても触れ、それぞれの対処法を紹介しました。全体として、正しい知識と適切なトレーニング、そして早期のケアが、ランニングによる膝の障害を予防する鍵となります。