美脚・姿勢改善・パフォーマンスアップに効く2大エクササイズ
はじめに!向ヶ丘遊園・登戸のパーソナルトレーニングジムのねもと整体&ストレッチスタジオです。今日はトレーニングジムでも人気のバックランジとブルガリアンスクワットの違いについて、パーソナルトレーナーとしての専門的な観点からご説明します。
この2つの種目はスクワットよりもバランスが難しく、実生活での動作に近い運動パターンのため、機能的な筋力向上が期待できます。例えば、階段の上り下りや方向転換など、日常動作に近いのがランジです。
さらにバランスが難しいのが今回ご紹介するバックランジです。
【動作の特徴】
バックランジは後ろに下がる動作中、常にバランスを取り続ける必要があり、特に後方への重心移動時に不安定になりやすいと思います。特に前後の意識が強くなるので横方向のバランスが崩れやすいと思います。さらに後ろが見えない状態で動作を行うため、空間把握が必要になります。
▼ブルガリアンスクワット
・片足を台に固定して行う
・安定した状態で実施可能
・上下動作が中心
・動作範囲が限定的
・足位置が固定されている
▼バックランジ
・後ろに足を引いて行う
・動的な体重移動が必要
・バランスを保ちながらの前後移動
・不安定な状態での姿勢保持が必要
・より高度なコントロールが求められる
【トレーニング効果の違い】
初心者の方は、まずブルガリアンスクワットから始めて、フォームが安定してきたらバックランジに挑戦することをお勧めします。
ブルガリアンスクワットは通常の両足で行うスクワットに比べて、片足で行うので負荷も強くなり、バランス能力も必要な種目です。
ブルガリアンスクワットから始めて、さらにレベルアップ!バックランジ
▼ブルガリアンスクワットの特徴は通常のフォームだと大腿四頭筋の集中的な強化に適しています。その場で行うことで片足でも安全性が高く、静的なバランス能力の向上していきます。片足で行うと左右の筋力差の把握しやすいです。
ブルガリアンスクワットは膝が動き過ぎるとできない種目です。膝関節の安定性向上の為に
正しいフォームでトレーニングをしていきましょう。
動画で解説 ブルガリアンスクワット
こちらの動画は通常のスクワットとブルガリアンスクワットの両方のポイントがすぐに理解できる動画です。ブルガリアンスクワットの再生時間に設定してあるので、クリックを頂くとブルガリアンスクワットから自動で再生されます。 動画の内容は通常のブルガリアンスクワットよりも前傾を強めて、大腿四頭筋だけでなく、ハムストリングスや大殿筋にも効かせる方法を紹介しております。
ブルガリアンスクワットの重要な注意点を説明します:
セットアップ時の注意について紹介します。
後ろ足を置く台の高さは40-50cm程度が適切です。(若干、膝の高さより低めの高さが理想的)
前足は膝が90度以上曲がっても爪先を超えない位置に置き、後ろ足の置き方は、つま先立ちもしくは甲を台に置いてください。
フォームの重要ポイント
前足の膝が内側に入り込まないよう注意
前足かかとが浮かないよう、体重は前足の踵からつま先全体にかける
よくある間違いと対策
バランスが取れない方は怪我の内容に壁に手をついたりしてバランスをアシストしてトレーニングをしてください。
膝の位置が安定しないと膝が内側に入り過ぎて膝痛になりやすいです。 → つま先と膝の向きを意識し、同じ方向に保つ
初めは自重のみブルガリアンスクワットを行い、正しいフォームが安定してからダンベルやバーベルで負荷を増やしてください。
疲労時は特に前足の膝の内側に向きやすく、膝を痛めないように注意が必要です。
ブルガリアンスクワットとバックランジの動画解説
「今回この動画では、ブルガリアンスクワットとバックランジという種目をご紹介していきます。一般的にはスクワットがトレーニングとしてポピュラーですが、ブルガリアンスクワットというのは平たく言うと片足のスクワットです。片足のスクワットということは負荷も両足に比べて倍かかるわけですし、片足ということでバランス感覚も難しいので、かなり効果があるトレーニングになります。
隣の方はバーを使っていますが、バックランジという種目です。ランジというのは足を開いた状態で行うスクワットのような種目ですが、これを1歩後ろに下がりながら瞬間的にランジの姿勢を取ることで、少し難易度が高くなってきます。
次に、スクワットにない効果ということで種目をご紹介すると、ブルガリアンスクワットは特に片足で行うので不安定な動作で体幹や平衡感覚、バランス能力を向上して左右差も改善できます。
よく体の歪みやバランスを気にする方が多いのですが、片足でやっていただくと分かるのが左右差が結構あるんですね。こういったことは、ただ生体で見た目の歪みということは私はほとんど気にする必要がないと思っていますが、トレーニングをすることでこの左右差を改善できることもあります。
また、足が前後に開くということで、結構膝が痛い方もスクワットができないというお悩みがすごく多いんですけど、このランジを私のパーソナルトレーニングでやっていただいたところ、ランジは意外に全然痛くないという方も多いです。膝を90度以上曲げない種目なので、そういった点でも効果も高いし安全性も高い種目になってくると思います。その応用が今度後ほど紹介するバックランジになります。
実際にブルガリアンスクワットをやっている姿を今ご覧いただいてます。後ろ足を乗せて左足の方が今設置していますが、こちらの方はつま先でも足の甲でもどちらでもいいです。注目するところは右足の股関節をしっかり曲げて動いていたというところですね。膝をあまり過剰に曲げないで股関節をしっかり動かすことが重要です。
次にバックランジの方もご紹介していきます。バックランジは腰幅ぐらいで立っていただいて、足を引きながらすぐにバランスを取る種目です。足がもうついた瞬間にこの低い姿勢が取れると理想です。今映像で見た感じではエクササイズしている方にとっては容易なエクササイズだと思います。
ただ、このバックランジとブルガリアンスクワットは負荷をかなり強めて行うこともでき、これが自宅でも簡単にできる高負荷のトレーニングで私がお勧めしています。例えば今やったブルガリアンスクワットとバックランジにダンベルを両手で持っていただく、そうするだけでかなり負荷が強くなり、片足で負荷が強いのでさらにブルガリアンスクワットにダンベルを持つことで負荷が強くなる。
そしてバックランジの方も両手で持っていただいたり片手でもいいですし、さらにバーベルを担ぐことで負荷をどんどん強くすることができます。
こうなるとやはりなかなか自分でいきなりできるという方は少ないと思いますが、レベルをステップバイステップでしっかり学んでいただくと、こういうこともどんどんできるようになってきます。
最後に、今回ご紹介した2種目ですが、相関関係があるのでこの順番を最後にご紹介します。どちらが難しいかということを考えていただきたいのですが、種目としては実は片足のブルガリアンスクワットの方が不安定なものの、私は初心者向けかなと思います。右のバックランジの方は前から後ろに行くので体重移動が入ってしまうので、ちょっとバランス感覚が、後ろに足を下げるという感覚がない方が多いので、ちょっとブルガリアンスクワットより難易度が高いです。
まずブルガリアンスクワットで行っていただいて、慣れてきたら体重移動を含めたバックランジの方も行ってみてください。問題なくなってくるというところで考えていただければいいかなと思います。
今回はブルガリアンスクワットとバックランジについてご説明しました。」
バックランジのポイント 動的バランス能力の向上
▼バックランジ
・動的バランス能力の向上
・協調性の改善
・実践的な下半身の筋力アップ
・体幹の安定性向上
・股関節の可動域改善
ブルガリアンスクワットとバックランジの鍛えられる筋肉
ブルガリアンスクワットの特徴的な筋刺激:ブルガリアンスクワットは、大腿四頭筋への刺激が特に強い(前足に体重が集中するため)。動画で紹介したように前傾を強めれば、前足の大殿筋へのかなりの負荷トレーニングも可能です。
通常のブルガリアンスクワットは主に太腿の前側のトレーニングと考えてください。
これに対してバックランジの特徴的な筋刺激:腿裏のハムストリングスとお尻への刺激が強い(特に後方へ下がる動作時)
通常のブルガリアンスクワット大腿四頭筋とお尻の筋肉にバランスの取れた刺激
体幹の前後の安定性を保つための腹筋群への強い刺激になります。
両方のトレーニングともに深く曲げる様なカーフ(ふくらはぎ)の筋肉も使用していくとほぼ下肢全体・及び腹筋・背筋も使う非常にいい筋力トレーニングになります。
バックランジによって得られるスポーツパフォーマンス向上効果とは?
バックランジがアスリートに適している理由を説明します:動作特性の観点から通常のスクワットよりも明らかに実際のスポーツ動作に近い前後への重心移動を伴う動きになります。
敏捷性として考察すると、方向転換やステップワークなど、スポーツの競技中の動きに類似した筋肉の使い方が特徴です。
また片脚での体重移動と瞬時にストップ動作を行うエキセントリックな動作がブルガリアンスクワットにもない、競技中の急な動きの基礎となります。
スポーツに必要な爆発的なパワー発揮能力の向上という結果が研究で多く、スポーツでの加速・減速時に必要な筋力とコントロールの向上に最適なトレーニングメニューになります。
対人競技としても、後ろへの足の接地がスポーツに近く、スポーツのバックステップとしての空間認知能力の向上している。
つまり、バックランジは単なるフィットネスの筋力トレーニングではなく、実践的な運動能力の向上に直結する要素を多く含んでいるため、アスリートのトレーニングに適していると言われています。
【付録】
定期的な動画撮影でフォームチェックを推奨しております。また自己流ではなく、最初は特に必要に応じて専門家の指導を受けることがお勧めです。
1週間のトレーニングスケジュール例
1週間の効果的なトレーニングスケジュールを組み立てます。一般の方は、週2回程度でも十分な効果があります。
月曜日・金曜日 - ブルガリアンスクワット中心
ブルガリアンスクワット 3-4セット(各脚8~12回)
インターバルは1分程度。
体力があるトレーニー・アスリート
水曜日 - バックランジ中心
バックランジ 3-5セット(各脚10-12回)
目的:両方の動きを組み合わせた総合的な下半身強化
重要なポイント:
火・木・土・日は回復に充て、筋肥大効果を高める為の食事管理や睡眠を十分に行う。
2-3ヶ月ごとに負荷や回数を見直す必要があります。同じトレーニングメニューだけだと負荷に慣れてしまい効果が停滞してきます。
筋肉の回復に関するアドバイス
筋トレだけしか行わないと動脈硬化が促進されたりデメリットの報告があります。パーソナルトレーナーや栄養士からの指導や情報を元に筋肉の筋肉の回復やリカバリー方法を習得していくとトレーニングも安全に結果を上げることにつながります。
ブルガリアンスクワットとバックランジの上達度チェックリスト
初級レベル(基本動作の習得)筋トレの初心者はまず正しいフォームで行うことが重要です。むやみに重さを上げたりせずにまずは自体重で完璧なフォームを目指しましょう!
フォーム安定性
[ ] 自重で15秒以上バランスを保持できる
[ ] 後ろ足の配置が安定している
[ ] 上体が大きく前傾しない
[ ] 膝が内側に入らない
動作の質
[ ] 自重で各脚8回連続で実施可能
[ ] 前足の膝が爪先を超えない
[ ] 腰が左右に傾かない
[ ] 一定のテンポで動作ができる
中級レベル(動作の洗練)動作に慣れてきたら、負荷を上げたり、可動域を広げていく必要があります。
フォーム完成度
[ ] 自重で各脚12-15回連続実施可能
[ ] 目を閉じても10秒間バランスを保持
[ ] 動作中の呼吸が安定している
[ ] 左右差なく実施できる
パフォーマンス指標
[ ] ダンベルを持って実施可能
[ ] 動作の深さが一定に保てる
[ ] スムーズな動作の切り替えが可能
[ ] 疲労時でもフォームが崩れない
上級レベル(マスター段階)
アスリートレベルの高度な制御
[ ] 8RM程度の重量を持って8回何とかできるような高負荷連続実施可能か?
[ ] 動作の速度を自在に変更できる
[ ] 完璧なフォームで爆発的な動きが可能
[ ] 安全性を配慮しながらも、目を閉じた状態でも安定した動作が可能
バックランジは特に反発を意識したトレーニングメニューも含めるとスポーツの劇的なパフォーマンス向上が期待できます。
有限会社ディーエスシーエス 代表取締役根本大
ねもと整体&ストレッチスタジオ院長根本大。
・米国NSCA‐CSCS(認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト)
・健康運動指導士